【ボディが伸縮】アウディ・スカイ・スフィア 次世代コンセプト公開 自動運転EVの未来

公開 : 2021.08.12 06:05  更新 : 2021.09.06 04:50

アールデコ調のインテリア

アウディ自動運転車の可能性を示すために、インテリアデザインを重要視している。スカイ・スフィアの場合、自動運転モードでは快適性に重点を置き、必要に応じてドライバーに走る楽しさを提供できるようなインテリアを実現しているという。ブジンは、これまでのオープンカーでは実現できなかった空間感覚を目指したと述べている。

インテリアデザインは、1930年代のアールデコ調の建築物からインスピレーションを得ている。シートには持続可能な方法で生産されたマイクロファイバーを使用し、飛行機のファーストクラスに匹敵する快適性を実現。

アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト
アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト    アウディ

自動運転モードでは、ステアリングホイールとペダルがダッシュボードに収納される。インテリアトリムには、ユーカリの木とレザーを使用している。

ダッシュボードには、幅1415mm、高さ180mmの近未来的なタッチパネルが採用されている。スポーツモードを選択すると、メーターパネルは運転に適した表示に切り替わる。

テクノロジーとパワートレーン

スカイ・スフィアのプラットフォームは、現行の市販車向けのものとは異なるとされているが、フォルクスワーゲン・グループが近々発表するSSPの有用性を一部アピールする狙いがあると考えられる。

パワートレインとしては、最高出力633psの電気モーターをリアアクスルに搭載し、後輪を駆動する。最大トルクは76kg-mで、0-100km/h加速を4.0秒で達成すると謳われている。

アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト
アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト    アウディ

バッテリーモジュールは、重心を最適化するためにほとんどがキャビンの後方に配置されているが、シートの間のセンタートンネルにも一部が置かれている。アウディによると、バッテリー容量は80kWhを超える「見込み」で、WLTPサイクルでの理論上の航続距離は500kmになるという。

前後アクスルにはダブルウィッシュボーンを採用し、ステア・バイ・ワイヤーシステムにより、さまざまな設定を簡単にプログラムすることができる。

3つの独立したエアチャンバーを持つ最新のアダプティブ・エアサスペンションにより、スポーツモードと自動運転モードで求められる多様なハンドリングを実現している。

将来の電動グランドツアラー

アウディは、現時点ではスカイ・スフィアの生産計画はないとしながらも、「数年後には、単なる乗り物を超えた視野を広げる体験のプラットフォームになる」と述べている。

アウディはこれまでにも、モントレー・カー・ウィークを利用して、2018年に公開された「AI:Race」(別名:PB 18 eトロン)などのコンセプトを披露し、ハイパフォーマンスカーのR8の後継モデルとなる可能性を示唆してきた。

アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト
アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト    アウディ

スカイ・スフィアは単なるコンセプトであるが、フォルクスワーゲン・グループが開発しているSSPを採用すれば、同様のグランドツアラーを実現することができるだろう。一方のグランド・スフィアはA8の後継モデルを、アーバン・スフィアは新型SUVを予告するものと思われる。

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