ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄

公開 : 2024.04.27 20:25

日本ではクロスオーバーを名乗ったカントリーマンの新型は、斬新なデザインの大柄なボディにミニらしいスポーティなシャシーを兼ね備えます。結果、ミニとしては大きすぎ、SUVとしては乗り心地が硬すぎるのが気になります。

はじめに

今回のテスト車は、BMWグループが放つファミリーサイズの現代版ミニの3代目となる。クロスオーバーSUVであるカントリーマンの登場は2010年。これまで、ミニがどこまで大きくなっても受け入れられるか、その限界を探るようなところが感じられた。

ところがこの3代目では、ルックス的に新たな存在感や形式を示している。たしかに最新の最大ミニは、サイズを大幅に拡大している。しかし、ミニとBMWグループが送り出すクルマの外観に変化をもたらす役割も与えられたと言えそうだ。

テスト車:ミニ・カントリーマンCエクスクルーシブ
テスト車:ミニ・カントリーマンCエクスクルーシブ    MAX EDLESTON

初のドイツ製ミニ、というのもトピック。生産は、1シリーズや2シリーズとともに、BMWのライプツィヒ工場で行われる。それに伴って、パワートレインの再検討も図られた。3機種のICEに加え、カントリーマン初のEVモデルを設定し、ミニのゼロエミッションモデルのラインナップを拡充する。

新型カントリーマンは、2024年におけるミニ商品群見直しを牽引するモデルでもある。ワゴンタイプのクラブマンはフェードアウトしたが、主流となるハッチバックはICEモデルもEVモデルも更新され、さらに最小モデルと最大モデルのギャップを埋める電動クロスオーバーのエースマンが加わる。

BMWはこれまでの経験から、ミニの成功を続けていくために何をすべきか、また何をしないべきかを学んだのか。このクルマから見出していきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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