ジャパン・クラシック・オートモービル2018—新旧アルファも奇跡の共演

2018.4.8

わが国の交通の起点、日本橋を世界のクラシックカーが彩るジャパン・クラシック・オートモービルが今年も開催されました。今回はコンコルソ デレガンツァ 京都2018のために海外より来日した名車とそのオーナーも参加し、50年代の名車である6C 2500SS ヴィラデステと最新の8C ディスコヴォランテという、新旧の特別なアルファ・ロメオが共演する一幕も見られました。

text & photo:Daisuke Ebisu (戎 大介)

交通・経済・文化の交差点、日本橋

東京都中央区の日本橋川の流域は江戸時代より物流や経済の拠点として栄えてきた。そのような事情から古来よりわが国の交通の起点であり、近辺には老舗の百貨店や日本銀行本店なども所在するなど、まさに交通・経済・文化の交差点ともいえる場所である。その中心たる日本橋にて2010年より開催されているイベント『ジャパン・クラシック・オートモービル』に筆者は今年もお邪魔した。なお、道路標識にある『東京まで00km』という表記はこの日本橋を起点としての距離である。橋の中央部にはそのゼロポイントである『日本国道路元標』が埋め込まれているのだが、その現物を安全に目にできるのはこの日を逃すと滅多にないのである。

昨年は雨の中で名車たちを迎えた日本橋だったが、今年は少し肌寒いながらもカラッと好天に恵まれた。橋の両詰めでは『春の名橋「日本橋」まつり』も開催され、地元の商店や鳥取県・熊本県などがブースを展開、多くの来場者で賑わった。開会セレモニーでは関係各位からの挨拶に続き、東京消防庁音楽隊と同カラーガーズ隊が素晴らしい演奏とパフォーマンスを披露し、イベントに華を添えた。

コンコルソ デレガンツァ京都の海外エントラントも自走で参加

自らも高名なエンスージァストでもあるアクアリウム・アーティストの木村英智氏がプロデュース、日本クラシックカークラブが監修し、日本中からエンスージァストが所有するクラシックカーが参加する当イベント。毎年様々な名車が日本橋を飾るが、今年は新たな試みとして3月30日から4月2日に京都・元離宮二条城にて開催された『コンコルソ デレガンツァ 京都 2018』に海外より参加した名車たちがそのオーナーと共に東京まで自走、日本橋での展示が行われた。

欧州の様々な国のナンバープレートを掲げたクラシックカーたちが公道を走行し、橋の上に設けられた展示会場に滑り込んできた。なかなかお目にかかれないその光景に興奮したのは筆者だけではないだろう。とりわけ先のコンクールでベスト・オブ・ショーに輝いた1951年アルファ・ロメオ6C 2500SSヴィラデステと、現代のアルファ・ロメオ8Cをベースにわずか8台のみ製作された8Cディスコヴォランテという、カロッツェリア・トゥーリングが手がけた新旧の特別なアルファ・ロメオが列の先頭に並べられると、その時代を超越した美しさに多くのギャラリーが殺到、いつまでも人波が途切れることはなかった。また、アストン マーティンDB4やランチア・フラミニアといったトゥーリングのスーパーレッジェーラ構造のボディを纏った名車たちも多数参加していたことも実に眼福であったといえるだろう。

海外からの参加車両も参加し、クラシックカー・イベントとして新たなるステージを迎えたともいえるジャパン・クラシック・オートモービル。歴史と伝統、そして変わらぬ美を再認識する日として、今後の展開も期待されることは間違いないであろう。

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