この手があった! 『フォルクスワーゲン・ゴルフ・カブリオ』を狙うなら、初代ではなく3代目【第5水曜日の男、遠藤イヅルの令和的ヤングタイマー列伝:第8回】

公開 : 2026.07.29 12:05

年に数回だけやってくる第5水曜日に、今見直したいヤングタイマー世代のクルマについて遠藤イヅルが記す当連載。第8回は、3代目『フォルクスワーゲン・ゴルフ』に設定された『カブリオ』をお送りします。

初代ゴルフ・カブリオは1980年に追加

こんにちは。クルマを主体としたイラストレーター兼ライターの遠藤イヅルです。年に数回だけやってくる『第5水曜日』に、『今見直したい』ヤングタイマー世代のクルマについて記す当連載。第8回は、3代目『フォルクスワーゲン・ゴルフ』に設定された『カブリオ』をお送りします。

SUV全盛の時代においても、市場の中心を担い続けるCセグメントハッチバック。そのベンチマークとして、1974年のデビュー以来8世代に渡り君臨するのが『フォルクスワーゲン・ゴルフ』です。

ビートル(タイプ1)カブリオ、ゴルフIカブリオと並んだゴルフIIIカブリオ。
ビートル(タイプ1)カブリオ、ゴルフIカブリオと並んだゴルフIIIカブリオ。    フォルクスワーゲン

ゴルフより前のフォルクスワーゲンの屋台骨だったビートル (タイプ1)には、しっかりとした作りのカブリオレが設定されていたため、初代(いわゆるゴルフI)にもオープンモデルの『カブリオ』を1980年に追加。

その後も伝統的にカブリオ(もしくはカブリオレ)の販売が行われ、現在に至るまでゴルフI、ゴルフIII、ゴルフVIに存在しています。そう、オープンモデルは全世代に用意されていないのです。

では空白の世代はどうしていたかというと、ゴルフIからIIIの間では、ゴルフII登場後もゴルフIカブリオを14年間も販売していました。同じようにゴルフIIIも、ハッチバックがゴルフIVへと発展した際も、1998年から2002年までゴルフ・カブリオレとして継続販売を続けました。

その後ゴルフ・カブリオレは2002年に販売を終了。2005年には電動格納式ハードトップを備え、ゴルフ以上パサート未満の車格を得たニューモデル『イオス』を経て、2011年にゴルフVIで復活。しかし2012年にゴルフVIIが登場すると、継続販売されることなくラインナップからドロップしてしまいました。

大幅にブラッシュアップされたゴルフIIIカブリオ

と、前置きが長くなってしまいましたが、今回のお題であるゴルフIIIカブリオのお話です。

ベースであるゴルフIIIは本国で1991年に発表、日本には翌年から輸入が始まりました。質実剛健なゴルフIIのイメージを受け継ぎつつボディを大型化。ショルダーにハリがあるエクステリア、上質感を向上したインテリア、強化された安全装備によって全体を大きくブラッシュアップしていました。

樹脂製のフェンダーアーチは、ハッチバックのGTIやVR6でも採用されていました。
樹脂製のフェンダーアーチは、ハッチバックのGTIやVR6でも採用されていました。    フォルクスワーゲン

1993年に追加されたゴルフIIIカブリオは、ロールバーや耐候性に優れた分厚いホロなどをゴルフIカブリオから継承。幌の開閉機構も、ゴルフIカブリオの後半モデルで採用された電動式を採用しました。

車内空間は拡大され、大人4人が不快なく着座できるようになりました。パワートレーンは、欧州では1.6、1.8、2Lのガソリンエンジンのほか、1.9Lディーゼルを搭載。

日本仕様には2L+4速ATが組み合わされ、前後フォグランプ、パワーウインドウ、集中ドアロック、エアコンなど十分な装備が与えられたほか、運転席/助手席エアバッグなどの安全装備も充実していました。

1995年当時の新車価格は348万円。同年販売のゴルフと比べると、最安値の3ドアCLiが207万円、中堅の5ドアGLiが264万円、スポーツモデルのGTI 16Vが310万円、狭角V6を積む旗艦モデルVR6が340万円でしたので、かなり高額なモデルだったことがわかります。

記事に関わった人々

  • 執筆

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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