ピックアップトラック、普段使い可能? ジープ・グラディエーター 長距離試乗

公開 : 2022.07.08 11:55

見た目ワイルド 堅実な使い勝手

信頼のおけるACC(アダプティブクルーズコントロール)を含め、見た目のワイルドさとは対照的なくらい、高速道路を快適にやり過ごしたグラディエーター。

次に興味深かったのは街中での取り回しだった。

最小回転半径はラングラーが6.2mであるのに対し、グラディエーターは6.9m。街中でUターンするようなシーンではラングラーより少しだけ大回りしている感じがした。

それでも視界は良好だし、リアカメラも優秀なので、ストレスを感じるようなことはなかった。

街中を走らせていると、取り回しよりも駐車事情のほうが気になった。だがこれもコインパーキング等の端にある壁沿いのスペースなど、リアのオーバーハングに余裕のあるスペースを選ぶことで対処できることがわかった。

ワイルドな見た目よりもはるかに堅実な使い勝手の持ち主というキャラクターはラングラー一族に共通していたのだ。

シート下の収納、リアガラスの「小窓」など、グラディエーターならではの装備も見逃せない。

ラングラー・アンリミテッドのステアリングを握るといつも「自分のライフスタイルが変わるような、何かがはじまる予感」のようなものをひしひしと感じる。

だがその印象は、今回のグラディエーター・ルビコンの方がより強いと感じた。

だからラングラーのオーナーがグラディエーターに乗り換えるようなこともきっとあるのではないだろうか。

ガレージに止まっているだけで、ポジティブな想像を掻き立ててくれるアメリカン・ピックアップトラック。このクルマの可能性は計り知れないほど大きいはずだ。

ジープ・グラディエーター 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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