新型ラングラーの計画が明らかに エンジンで発電するEVへ ジープ、2028年生産開始か

公開 : 2023.11.29 06:05

・ジープの大人気モデル、ラングラーの次期型に関する計画が明らかに。
・2025年に改良型PHEVを導入。2028年のフルモデルチェンジでEV化。
・次期ラングラーは、フレーム構造のレンジエクステンダーEVに。

ラングラー、2028年にレンジエクステンダーEVへ

米国の自動車メーカーであるジープは、エンジンを発電機として使用するレンジエクステンダーEVの次期ラングラーを2028年に市場投入する予定だ。

ジープの親会社であるステランティスと全米自動車労働組合(UAW)が結んだ協定として公表された文書では、ラングラーを含むジープの米国製モデルの計画が明らかにされている。

次期ジープ・ラングラーには最新のSTLAフレーム・プラットフォームが採用される見込み。(編集部作成予想CGイメージ)
次期ジープ・ラングラーには最新のSTLAフレーム・プラットフォームが採用される見込み。(編集部作成予想CGイメージ)    AUTOCAR

現行世代のラングラーにはPHEVモデルの4xeがあるが、左ハンドルのみの設定となっている。ラングラーは2025年に改良型パワートレインを導入し(右ハンドルの導入については未知数)、その後2028年までに段階的に廃止していく。

そして、「レンジ・エレクトリック・パラダイム・ブレーカー」と呼ばれるレンジエクステンダーEVのJ70世代の新型ラングラーが登場する。このパワートレインは2025年、STLAフレーム・プラットフォームをベースとするピックアップトラックのラム1500 REVで初採用される予定だ。

STLAフレームは、ステランティスの次世代EVプラットフォームの1つであり、主に積載量と牽引能力に重点を置く。例えば、ラム1500 REVは最大積載量1224kg、最大牽引6350kgを謳い、ライバルのフォードF-150ライトニングを大きく上回る。

STLAフレームは、商用車の長距離走行と高負荷に対応するため、大容量バッテリーを搭載することもできる。ラム1500 REVには168kWhと229kWhの2種類のバッテリーが用意され、それぞれ560kmと800kmの航続距離を実現するという。このSTLAフレームは、次期ラングラーにも採用が期待されている。

ジープはこれまでにも何度かラングラーの電動化を示唆しており、最近では軸流モーターから最高出力650psと最大トルク124kg-mを発生し、異例にも6速マニュアル・トランスミッションで駆動するコンセプトモデル「マグニート3.0」が発表された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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