新型ポルシェ911カレラ4S(992) vs 959 比較試乗 スペックは同等 フィールに大きな違い

2019.05.11

ル・マンレーサーとの繋がり

これまで959を運転したことは1度しかなく、しかも、非常に短時間でかなり昔のことだったが、キャビンの雰囲気やフィールはまさにかつての911そのものであり、直観的な操作が可能であるとともに、なんのレクチャーも必要なかった。

エンジンに火を入れてみれば、これまでロードゴーイングモデルに積まれたものとしては、もっとも驚異的なパワープラントのひとつでありながら、そのサウンドは空冷時代の911そのものだった。

それでも、当時の911が3.2ℓエンジンを搭載する一方で、959に積まれていたのは2.85ℓの排気量に、パラレルではなくシリーズ式で駆動する2基のターボチャージャーを組み合わせたユニットであり、1基の小径ターボが低回転域を担当することでターボラグを抑え、もう1基の大径ターボが高回転域での強力なパワーを発揮している。

さらに、水冷化されたツインカムヘッドには、気筒あたり4本のバルブが与えられており、実際、959は他のポルシェ製ロードゴーイングモデルよりも、ル・マンレーサーの962と深い繋がりを持つモデルだった。

959は高い静粛性を誇るとともに、扱い易くもあり、操作が容易なクラッチと組み合わせられたマニュアルギアボックスは見事な仕上がりを見せ、正確なシフトチェンジを可能にしている。

だが、一旦アクセルを踏む右足に力を込めれば、このクルマは違った一面を見せ始める。速度の高まりとともに、遠くからターボチャージャーの唸りが聞こえ、もちろん992よりもターボラグ自体は大きいとは言え、回転上昇に伴い力強さを感じさせてくれる。

シャシーは最新の992よりもはるかにソフトな仕立てであり、959は明らかなノーズダイブを見せるが、それでも、走りそのものは素晴らしく、まったく世代の異なるモデルに対しても、決して引けをとることはない。

 
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