「六本木のカローラ」 BMW 320i(E30) 後編 乗ってわかるアナログっぽさ

2019.10.06

100字サマリー

後編では、「六本木のカローラ」に乗ってみます。こってりと残るアナログっぽさを、文章からも感じ取れるでしょう。クラシックとネオクラシックの分岐点を探ります。

もくじ

アナログが生む荒さと懐かしさ
贅沢エンジン「ストレート6」 走りは軽快
新旧の狭間にあるネオクラシックの味

アナログが生む荒さと懐かしさ

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

丸目4灯のランプとキドニーグリルを組み合わせた表情はBMWそのもの。

けれどE30型3シリーズは、絵に描いたように平凡なノッチバックスタイルの4ドアセダンである。

BMW 320i(E30)
BMW 320i(E30)

特にリアのトランク部分がハイデッキになっていない姿が「ネオクラシック」の風情を醸し出す。

4325mmという全長は現行のBMW 1シリーズに近いが、3代目となる現行1シリーズは5ドアハッチバックとなっている。

全長よりも時代を感じさせるのは全幅の方で、現行1シリーズは1800mmの大台に到達してしまったが、E30は1650mmに留まっている。

外観の見た目通り、E30の室内は広くない。横方向が特にタイトな空間に標準的なサイズ感のシートがはまっている。

今回の撮影車両はBMWスペシャリスト、オートスクエアーエノモトが新車同様に仕上げた1989年式のBMW 320i。キーを捻ってエンジンを始動させる。80年代のエンジンはE30を含めほとんどが電子制御になっており、始動にキャブレター車のようなコツはいらない。

だがブルンと車体を揺すらせた後、1気筒ずつ火が入っていく様子は、現代のエンジンにはないアナログらしさが感じられる。

水温系の針が動き出したことを確認し、T型のシフトレバーをDモードまで動かすと、再びブルンと車体が揺すられ駆動が繋がる。

マウント類の柔らかさや機構的な荒っぽさにもちょっとした懐かしさが漂う。

 
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