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家族とオープン2+2 BMW 2002カブリオレ/トライアンフ・スタッグ 前編

2019.08.24

100字サマリー

日本では珍しい、BMW 2002カブリオレとトライアンフ・スタッグ。子どもがいてもオープンカーを諦める必要がないことを教えてくれるクルマたちです。ほぼ同時期に誕生した2+2ですが、メーカーの個性が色濃く現れた2台を、比較しました。

もくじ

3.0LのV8に2+2のレアな組み合わせ
英国で最も盗難被害の多いクラシックカー
デザインはジョヴァンニ・ミケロッティ
2002カブリオレの生産台数はわずか4210台

3.0LのV8に2+2のレアな組み合わせ

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

ストレスフルな日常の暮らしに疲れたからといって、ヨガやピラティスを選ぶ必要はない。トライアンフ・スタッグという選択肢もある。ドロドロとしたビートは明らかにV8エンジンの存在を教えてくれる。ちょっと悪びれたサウンドでもあるが、愛すべき2+2のカブリオレ、スタッグのおっとりとした正確にもぴったりな心拍数でもある。

このスタッグというクルマは不思議なことに、せっかちなドライバーでも気持ちを穏やかにしてくれる。3.0LのV8エンジンを搭載し、最高速度は193km/hと、決して遅くはないグランドツアラーではある。しかし心を沈めてくれる効果がある。競争本能を奮い立たせる種類のクルマではない。

トライアンフ・スタッグ・カブリオレ
トライアンフ・スタッグ・カブリオレ

ゆったりと流せば、現代の成功者が乗るラグジュアリー・オープンにも通じる豊かなライフスタイルを、スタッグからも感じ取ることができるだろう。50年近く昔のクルマでもあり、4シーターにV8エンジンが搭載された、イタリアンなアピアランスを持つオープンカーという視点で見ると、ライバルも多くは存在しない。日が暮れてくると、快適なツーリングを楽しむには冬用の帽子が必需品となるけれど。

1970年当時、2000ポンド(27万円)という価格設定は悪くないものだった。少し古びたメルセデス・ベンツ280SLの価格は倍以上で、しかもリアシートは付いていない。近似する価格帯には、アルファ・ロメオ1750 GTVやロータス・エラン+2Sというクルマもあったが、屋根が開くことはなく、トライアンフの開放感を得ることはできなかった。

 
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