こんなワゴンがあったの? ちょっと特殊なシューティング・ブレーク トップ10(10位〜6位)

公開 : 2017.05.13 07:00  更新 : 2017.06.01 00:20

最近ではメルセデスが車名に使用したことからも日本でも馴染みのある名称となったシューティング・ブレーク。つまり、ワゴンやエステートのことですね。もともとは狩猟犬を積むためのクルマであり、だからこそシューティングという名前が付けられたのです。1950年代からは、ワンオフや少量生産のシューティング・ブレークが実は数々作られています。その中からトップ10を選んで紹介します。

ここに紹介するシューティング・ブレークは、「正しい」シューティング・ブレークという意味合いからすれば、それには適合しないクルマたちだ。つまり、戦前のロールス・ロイスやドライエに見られるような名だたるコーチビルダーが作り出したモデルとは一線を画す。戦前のシューティング・ブレークは、ハンティングを目的とし、その後部に狩猟犬を乗せる目的で作られたものだ。この伝統は、戦後も続き、特にイギリスやヨーロッパでは、主に貴族の高尚な趣味のために、いくつかのシューティング・ブレークが作られている。

しかし、戦後、サー・デイヴィッド・ブラウンが作り出したシューティング・ブレークに始まるこの流行は、高性能スポーツカー、あるいはGTカーを改造し、小粋な2ボックス・ワゴンとするものだった。今日の4×4のシューティング・ブレークともその意味がまったく異なる。

しかも、それら多くのスポーツ・シューティング・ブレークは、ハンドメイドされたワンオフ・モデルで、当然ながら非常に高価な値段がつけられている。ワンオフ・モデルの多くはコレクターの元に収められていることが多く、もし今、あなたがそれらシューティング・ブレークを欲したとしても、手に入れることは難しいだろう。

ここに紹介するスポーツ・シューティング・ブレーク10台は、1台、あるいは非常に少数が生産された貴重なモデル達である。

第10位 フェラーリ365GTB4パンサー


マラネッロは、シューティング・ブレークを不得意とするわけではない。最近ではFFという4座シューティング・ブレークをリリースしているからだ。また、1960年代の250GT「ブレッドバン」は、フェラーリの本意ではないが、ある意味有名なフェラーリのシューティング・ブレークだろう。

ここに紹介する365GTB4パンサーは、ブレッドバンのようなレーシング・モデルではないが、不動産王、ボブ・ジトルマンのために製造されたワンオフで、ポップ・アップ・ヘッドランプと、カム・スタイルのリア、そしてパースペックスのガルウイング・ドアを特徴とする。但し、このガルウイグ・ドアは人が乗り降りするためのものではなく、ラゲッジ・ベイにアクセスするためのものだ。

第9位 ジャガーXK150WSM


ダグラス・ウィルソン・スプラットは、ビッグ・ヒーレーとスプリジェットをベースとしたWSMレーサーで知られた存在だが、1960年代半ばにはVSCCレーサーを牽引するためのレッカー車を制作するためにシルバーストンにあるエンジニア、ダグラス・ハルとジョイントした。そのハルのXK150をベースとして、ウィルソン・スプラットはピールのコーチワークによるボディを被せたシューティング・ブレークを制作している。エンジンにはE-タイプのものをチューニングしたエンジンが搭載され、ツールとスペアを積むためにリアに大きなスペースを持っていた。

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