ルノー 5 ターボ2などオーナーたちを紹介 トラヴェルセ・ド・パリ(2) コレクションするだけじゃつまらない!

公開 : 2026.05.02 17:50

名だたるメーカーが創業したパリの、多様なクルマ文化を謳歌するイベントへ、UK編集部がトヨタMR2などで参加。珍しいシトロエンに戦前のアミルカー、スバル360まで、印象的な1日のレポートです。

タルボマトラ・ムレーナ(1980〜1983年)

コルベット・スティングレイにメルセデス・ベンツ SL、ジャガー Eタイプフェラーリ・ディーノなど、15台ものクラシックカーを所有するヤニック・デュフォー氏。そこから彼が晴れ舞台に選んだ1台は、控えめなタルボ・マトラ・ムレーナだった。

この選択は、大正解といえるだろう。3名掛けのシートを持つクーペで、中央の席に座った友人は、かなり窮屈だったと不満を漏らしていたが。

タルボ・マトラ・ムレーナ(1980〜1983年)と、オーナーのヤニック・デュフォー氏
タルボ・マトラ・ムレーナ(1980〜1983年)と、オーナーのヤニック・デュフォー氏    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

デュフォーは2オーナー目に当たり、購入したのは10年前だという。「気に入ったクルマを選んでいるだけです。様々なタイプのエンジンを持っていれば、色々な運転体験を味わえますから」。彼のカーコレクションは、更に増えることだろう。

アミルカー・モデルG(1925年式)

フレンチレーシング・ブルーが眩しい1925年式の1台は、エマニュエル・ローリン氏がオーナーのアミルカー・モデルG。3年前に購入したばかりだが、戦前のモデルが激減している近年のトラヴェルセ・ド・パリでは、貴重な存在として注目を集めていた。

「プアマンズ・ブガッティ」と評されることもあるアミルカーは、ヴァンセンヌ城から遠くない場所で製造されていた。スポーツカー・メーカーとして1921年に創業し、充分な成功を収められず、1939年に廃業してしまった。

アミルカー・モデルG(1925年式)と、オーナーのエマニュエル・ローリン氏
アミルカー・モデルG(1925年式)と、オーナーのエマニュエル・ローリン氏    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

1.1L直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力は27ps。ボディは恐らく、パリのコーチビルダー、デュバル社製と思われる。アクセルペダルが中央の配置へ慣れれば、比較的運転はしやすいそうで、英国への旅行を計画中らしい。

BMW 520(E12型/1981年式)

トラヴェルセ・ド・パリは3回目だという、ミシェル・クルー氏。毎月開かれる地元のカーミーティングにも、1981年式のE12型BMW 5シリーズで参加しているそうだ。ルート変更された今年も、息子とともに素晴らしい時間を過ごせたと振り返る。

「補機ベルトとオイルを交換したばかりです。ザックス社製のダンパーを新調したのは、15年前。フロントのサスペンションは、急ブレーキ時のジオメトリー変化が大きいんですよ。新車で買って気付いて、それをBMWへ伝えたことがあります」

BMW 520(E12型/1981年式)と、オーナーのクルー親子
BMW 520(E12型/1981年式)と、オーナーのクルー親子    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

現在の走行距離は15万km。エンジニアを引退した彼は、オリジナル状態のサルーンを守り続けるつもりだという。

フォルクスワーゲン・シロッコ(1975年式)

トラヴェルセ・ド・パリへ毎年のように参加している、ザビエル・バルト氏。このシロッコは1975年式で、彼が新車で購入した初の愛車。友人のマリウス・サルシェ氏を誘って、今年はクルージングを楽しんだ。

「彼はこのクルマを本当に気に入っていて、手放すなんてないでしょうね」。とサルシェが笑う。高度にオリジナル状態が保たれているが、定期的な整備と軽微な補修だけで、今まで維持しきてきたという。

フォルクスワーゲン・シロッコ(1975年式)と、オーナーのザビエル・バルト氏(左)
フォルクスワーゲン・シロッコ(1975年式)と、オーナーのザビエル・バルト氏(左)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

そんなバルトは、タータンチェック柄のポットや、シロッコが描かれたマグカップなど、様々なグッズを集めてカーライフを楽しんでいる。麦わら帽子を着こなすセンスは、いかにもパリジャンらしい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・カルダーウッド

    Charlie Calderwood

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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