英国のトヨタ・ランドクルーザー・マニア(2) 60系は日本から個人輸入 頂点を極めた80系は4台も所有!

公開 : 2026.05.03 17:50

1951年のトヨタ・ジープBJが原点にある、ランドクルーザー。タフさに惹かれ、40系から100系まで、10数台を買い集めた熱心なコレクターが英国にいます。UK編集部が、稀有な1人を訪ねました。

「鉄の豚」の愛称とともに世界で活躍した50系

ショートボディの40系は魅力的だが、トヨタランドクルーザーと聞いて一般的にイメージされるのは、5ドアのワゴンボディだろう。その原点は、ジープ・ワゴニアへ影響を受けたと思しき、1967年の50系へ遡る。

40系のシャシーを延長し、道を選ばないワゴンは誕生した。1970年に発売される、ランドローバーレンジローバーより先に。50系の生産は13年間続き、「鉄の豚」という愛称とともに世界中で活躍している。

トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)
トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

しかし、その殆どが酷使されたためか、残存数は極めて少ない。トーマス・オーブリー・フレッチャー氏のランドクルーザー・コレクションにも、まだ含まれていない。

レンジローバーへ迫る快適性を獲得した60系

50系の後継に当たるのが、1980年に登場した60系。英国でも大成功を収めたランドクルーザーだ。映画007でジェームズ・ボンドを演じた俳優、ロジャー・ジョージ・ムーア氏も、愛用していたことが知られている。

フレッチャーは2台を所有するが、日本から個人輸入した、1989年式のHJ61がお気に入り。ステッカーで飾られたボディに、力強いディーゼルターボエンジンが載っている。

トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)
トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

60系は改良の度に高級感を増し、レンジローバーへ迫る快適性を獲得していった。樹脂製のダッシュボードは、いかにも堅牢そう。エアコンが備わり、フロアにはカーペットが敷かれ、ドアミラーは電動で動く。車内でボディパネルが露出した部分は、殆どない。

ソフトなラインでクラシカルな雰囲気の50系から、スタイリングは直線基調へ一新。シンプルだが、主張の強いフロントマスクが凛々しい。筆者は、歴代のランドクルーザーで1番カッコいいと思う。

以降のランドクルーザーへ確かな影響

4.0L直列6気筒ディーゼルターボの最高出力は135psで、充分なトルクを得られるのは1500rpmから3500rpmの間と、パワーバンドは少々狭い。4000rpmがレッドゾーン。車重は1900kgあり、軽い40系ほど活発な印象は得られない。

前オーナーによってリフトアップされ、通常より大径のオフロードタイヤを履くが、フレッチャーはオリジナルへ戻したいと考えている。酷く遅いわけではないが、重心が高く、身のこなしは若干不安定。とはいえ、乗り心地は40系より遥かに褒められる。

トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)
トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980~1992年/日本仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

天井側の高度計やポップアップ式サイドウインドウなど、こだわりのディティールも沢山。この60系は、以降のランドクルーザーへ確かな影響を与えたといえる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・カルダーウッド

    Charlie Calderwood

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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