ワンガンブルーの日産フェアレディZに乗りたくて【日本版編集長コラム#80】

公開 : 2026.05.03 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第80回はワンガンブルーの『日産フェアレディZ』に乗った話です。

何だかときめくフレーズ

ワンガンブルーの日産フェアレディZに乗る。

何だかときめくフレーズだ。甘酸っぱいというか、平成っぽいというか、そこはかとなく青春の匂いがしてくる。人によっては汗臭いかもしれないし、人によっては切ないかもしれない。

今回の取材車は日産フェアレディZバージョンST。ボディカラーはワンガンブルー!
今回の取材車は日産フェアレディZバージョンST。ボディカラーはワンガンブルー!    平井大介

昭和40年代男である筆者にとって、フェアレディZは常に憧れの存在だ。

そのあたりの話は『#6思春期の頃に影響を受けた日産車の話』で一度書いているので詳しくは割愛するが、叔父が新車で購入したライトブルーのZ31があまりに神々しかったことは、約40年を経た今でも鮮明に覚えている。

というわけで、毎月、日産自動車広報から配信される広報車リストでフェアレディZを確認する度に取材したい熱が高まっており、マイチェンを目前とした今、ついにお借りした次第だ。

取材車は2025年モデルの『バージョンST』で、トランスミッションは6速MT。ちなみに2026年モデルまでのラインナップは、標準モデル、バージョンS、バージョンST、ニスモの4グレード。6速MTと『9M-ATx』と呼ばれる9速ATを用意し、ニスモだけ9速ATのみとなる。

マイチェンは1月の東京オートサロンで2027年モデルとして発表され、今夏に発売予定。『Gノーズ』が復活したのが大きなトピックで、ショックアブソーバー大径化や、ニスモのMT追加なども気になるところだ。

「おお……いい色だ……」

日産自動車本社駐車場で対面した、ワンガンブルーのフェアレディZバージョンST。

「おお……いい色だ……」

センターコンソール上に、フェアレディZではお馴染みとなる3連メーター。
センターコンソール上に、フェアレディZではお馴染みとなる3連メーター。    平井大介

その場には広報車担当の方とふたりだったので、もちろんこれは心の声である。

車両チェックのため一周すると、S30、S130をオマージュしたフロントまわり、Z32をイメージさせるテールランプなどが、室内に乗り込むと、フェアレディZではお馴染みとなるセンターコンソール上の3連メーターが目に入ってきた。

そういったディテールを発見する度にときめきが増し、やはりフェアレディZが好きなんだなぁと改めて実感する。

冷静になれば、プロダクトとして目新しさは特になく、電動化もされていない。現行モデルが発表される前は『EVで出てきたら凄いなぁ』と思っていたが、正直に書けば、あまりにオーソドックスすぎて肩透かしだった。

しかし実車を目に前にして冷静でいられるはずがなく、今となってはその決断に感謝せねばならない。

ボディサイズは全長4380mm、全幅1845mm、全高1315mmと、現代においてはコンパクトに感じるサイズ。ちょっと驚いたのは、体積で計算するガソリンスタンドの手洗い洗車がSサイズ扱いだったことだ。

パワーユニットは3LのV型6気筒DOHCツインターボで、スペックは405ps/475Nmとなる。型式は『VR30DDTT』で、DDとTTがふたつずつあり何だか凄そう! という記号性は実に日産らしいもの。

そう考えると車名もデザインも何も全部、『フェアレディZとは記号である』と極論できてしまう……と思った。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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