スバル・クロストレック 詳細データテスト 手頃なサイズに優れた悪路走破性 パワー不足は否めない

公開 : 2024.03.23 20:25  更新 : 2024.03.29 19:22

手頃なサイズのハッチバックボディと、オフロードも走破できる性能を併せ持つニッチモデルは、オンロードでの快適性もまずまずで、ニーズにマッチすればじつに魅力的。不満を挙げるなら、パワー不足気味ということでしょうか。

はじめに

25年前、どれほどのスバリストが、今回のテスト車のようなクルマがスバルの稼ぎ頭になると予想しただろうか。欧州では、2012年の発売からこれまで、2世代にわたりXVとして販売されたが、昨年はスバルの新車販売台数の約40%を占めた。そして、モデルチェンジを機に、車名を北米などで用いられていたクロストレックに統一した。

2010年代終盤の短期間だけラインナップに復帰したインプレッサと同じプラットフォームを用いるクロストレックは、それに代わり英国市場におけるスバルの新たなエントリーモデルとなった。パワートレインは水平対向4気筒ハイブリッドで、クラッチ式のシンメトリカル4WDを組み合わせる。

テスト車:スバル・クロストレック2.0i e-ボクサー・ツーリング
テスト車:スバル・クロストレック2.0i e-ボクサー・ツーリング    JACK HARRISON

スバルがこれほど他社と差別化を明確にした例はないかもしれない。普通のハッチバックをゴツく仕上げ、地上高を十分に確保し、オフロード走行に適したシャシーとドライブトレインを備えている。

それを売ろうとしているマーケットは、大型SUVを購入してもオンロードしか走らないようなユーザーが大多数だ。しかし、オフローダーにサイズやスペースより悪路走行面の機能性を求めるひとびともいるだろう。そうした少数派のために、この手頃なサイズの四駆を詳細に検分していこうと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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