アルピナXD3

公開 : 2015.04.24 23:40  更新 : 2017.05.29 18:24

■どんな感じ?

BMW製3.0ℓストレート6ツイン・ターボ・ディーゼルはアルピナの手が及ぶことにより350ps/4000rpmと71.3kg-m/1500-3000rpmを発揮。

おかげで発進直後から、とてつもないパンチ力を見せつけてくれ、0-100km/hタイムはなんと4.9秒をマークしている。

しかもディーゼルであるにも関わらず、4000rpm以上でも極めて快活な回転フィールが保たれており、最高速度は253km/hに及ぶ。

その際のエグゾースト・ノートはターボ・ディーゼルであることを疑うほどであり、174g/kmのCO2エミッションもパフォーマンスSUVとしてはまずまずの数値だ。

また、なんといっても12.4km/ℓを軽く越えられる経済性の高さも、XD3の売りである。

ZF製8速オートマティックは、アルピナと共同でリマッピングを施しているため、ベース車のそれとは異なるキャラクターを見ることができる。

結果、ギアボックスの変速スピードは明らかに速くなっているし、変速時のショックもほとんど感じられない。

ステアリング裏側のボタンを押してマニュアル操作もでき(他のアルピナ同様これだけは奇妙)、その際の楽しさたるや、SUVからは考えられないほどである。

さらなる快適性を求めて、シャシーのセッティングが改められた点もヘッドラインのひとつ。おかげでバランスに優れ、切れ味抜群のボディ・コントロールが可能だ。

4WDのSUVであるにも関わらず、極めて正確にラインをトレースできるのは、適度な重みをもったスポーティなセッティングのステアリングによるところが大きい。

電子制御の可変ダンパーは標準。セットアップ自体は硬めであるが、不快に感じることは一度としてない。

本当に前:255/40 ZR20、後:285/35 ZR20のアロイ・ホイールを履いているのかと疑ってしまうほど心地よいのは、他のアルピナと同じ文法である。

モーターウェイ上での洗練は、平均を超える。大径タイヤやミラーからノイズは生じやすいのだが、エンジンを含め、極めて静粛性が高いのだ。長距離の旅行に出かけたとしても、不快に感じることはなさそうだ。

キャビンの改良は控えめではあるが、見た目と触り心地のよいマテリアルの組み合わせと、アルピナらしいブルーの差し方はお見事。

アルピナは、顧客の好みに合わせた内装マテリアルや色を幅広く用意してくれているので、内装にオリジナリティを出したい向きも満足できるはずだ。

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