女王を記念した新世代のフラッグシップ ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1) ツヤツヤ塗装に合成皮革の香り

公開 : 2026.10.04 17:45

カリフォルニアンは新世代のフラッグシップ

ミンクス・フェイズIIIのボディタイプは、当初サルーンとコンバーチブル、エステート(ステーションワゴン)の3種類。16インチと大きなホイールにコラムシフトを採用し、当時のイラストによれば、細身の大人なら6名乗ることも可能だった。

丸みを帯びたシルエットは、当時の英国車として、目立つ部分はなかったといえる。それでも、当時のグレートブリテン島で暮らす人の殆どは、まだ自家用車を持っていなかった。現実的に購入できたのは、戦前に開発されたクルマ程度だった。

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)
ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(1953~1956年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

そんな中で、新ボディのミンクス・フェイズIIIは、ショールームを訪れた人の注目を奪ったはず。スタイリングのモチーフは、1949年式のアメリカ車、プリマス。ボディはツヤツヤに塗装され、キャビンには合成皮革の香りが充満していた。

コピーライターが「国際的で刺激的な優雅さ」と主張した、フェイズVIのカリフォルニアンは、新しいフロントグリルを得て1953年に登場。ミンクス誕生21周年とエリザベス女王の戴冠式を記念し改良を受けた、新世代のフラッグシップにあった。

この続きは、ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアン(2)にて。

記事に関わった人々

  • マーティン・バックリー

    Martin Buckley

    英国編集部ライター
  • ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ヒルマン・ミンクス・カリフォルニアンの前後関係

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