シグマ・ユニット有終の美を飾る限定25台 『ケータハム・セブン SV310 アンコール』 世界がより素晴らしい場所に思える
公開 : 2026.10.12 18:05
フォード・シグマ・ユニットの最後を記念する、25台限定のケータハム・セブン SV310 アンコールをUK編集部が試乗します。620譲りのノーズコーンに3色ストライプ、スポーツサスとLSDで磨いた走りなどが特徴です。
もくじ
ーシグマ・ユニット有終の美を飾る25台限定
ー620譲りのノーズコーンに3色ストライプ
ー最大のアドバンテージは何といっても軽さ
ー世界がより素晴らしい場所に思えてくる
ー深くは落ち込まず別れの挨拶をしたい
ーケータハム・セブン SV310 アンコール(英国仕様)のスペック
シグマ・ユニット有終の美を飾る25台限定
フォード由来の小さな4気筒エンジンは、セブン誕生の頃から定番の動力源だった。コーリン・チャップマン氏が、お手頃なキットカーのロータス・セブンを発売したのは1957年。当時はサイドバルブのそれが、アルミ製ボンネットの内側に載っていた。
ケータハムが製造・販売権を取得した1973年頃には、フォードのケント・ユニットが軽いボディを牽引した。ローバーのKシリーズ・ユニットなども採用されたが、多くのファンにとって、セブンのエンジンといえばフォード社製なのではないだろうか。

最近は、オールアルミ製の1.6L シグマ・ユニットが主力となり、これまで3396基ぶんが届けられている。しかし、この素晴らしいペアリングは、いよいよ幕切れとなる。
そもそもフォードは、2020年にシグマ・ユニットの生産を終了していた。ケータハムは相応数を確保しつつ、このエンジンへの依存度を下げてきた。遂に確保していた在庫が尽き、有終の美を飾る25台限定の「アンコール」が発表された。
620譲りのノーズコーンに3色ストライプ
果たして、まさにアンコールと叫びたい内容にある。自然吸気のシグマ・ユニットは、154ps/7000rpmと17.1kg-m/5600rpmへチューニング。アグレッシブなカムとECUの書き換えで、充分なエネルギーを引き出しつつ、伸びやかな特性も得ている。
ボディは、スーパーチャージャーで過給されるセブン 620譲りとなる、エアインテーク付きノーズコーンで差別化。フロントグリルは、420 カップと共有する。ブルー・マンデーにバック・イン・ブラックなど、特別な塗装色も設定された。

ボンネットやボディサイドには、レーシーな3色ストライプ。タイヤは、サーキット前提のトーヨーを履く。ホイールは13インチの2ピースで、キャビンも含めて要所にアンコールのバッジが貼られる。シャシーは通常幅のS3と、ワイドなSVから選択できる。
加えて、スポーツサスペンションにLSD、軽量フライホイールなど、R-パック仕様のアイテムが標準装備。モモ・ステと4点式ハーネスも。公道での乗りやすさはそのまま、一層鋭い走りを実現している。車重は540kgと軽く、0-100km/h加速は4.8秒でこなす。
最大のアドバンテージは何といっても軽さ
印象的なのが、パワー生成のプロセス。アクセルペダルの僅かな操作に対し、極めてダイレクトかつリニアに反応し、サイド出しのマフラーから刺激的な咆哮が放たれる。トルクフルで、直感的にコーナリングラインを調整できる。
5速MTはマツダ由来で、変速は手首を動かすだけ。機械的な感触を楽しみながら、ノブを次のゲートへ導ける。ペダル配置はタイトだが、ヒール&トウもしやすい。

着座位置は路面ギリギリといえ、お尻のすぐ後ろにはド・ディオン式リアアクスル。セブンのあらゆる動きを、強い一体感で把握できる。スポーツサスは多少ハードといえるが、荒れた路面での操縦性を引き上げている。
最大のアドバンテージは、何といっても軽さ。ステアリングも即時的で、手のひらには路面の感触が鮮明に届き、ドライバーの操作1つ1つへくまなく反応してくれる。高度なシャシー技術を駆使しても、車重が重いモデルでは真似できない精緻さだろう。















































































































