窓も屋根もないケータハム・セブンとの刺激的な生活 485kgの車体に220ps 「バイクに近い」究極のシンプルマシン

公開 : 2026.02.26 12:05

フロントガラスもルーフも装着されていないケータハム・セブン・スーパーライトRを購入した英国のダニエル・グディソンさん。雨の日も、寒い冬の朝もなんのその。長距離ドライブにサーキット走行の重ね掛けも……。

寒い冬の朝もなんのその

「感覚としてはバイクに最も近いですね」と英国在住のダニエル・グディソンさんは語る。彼の愛車であるケータハム『セブン・スーパーライトR』は、わずか485kgの車体に220psのエンジンを載せたマニアックなマシンだ。

「サイドウィンドウもフロントガラスもありません。0-97km/h加速は3.5秒、0-160km/hは8.2秒。1.8Lエンジンは7500rpm、サーキット走行時には8400rpmまで回ります。最高ですね」

ダニエル・グディソンさんのケータハム・セブン・スーパーライトR。取材当日は氷点下ギリギリの気温だったが……。
ダニエル・グディソンさんのケータハム・セブン・スーパーライトR。取材当日は氷点下ギリギリの気温だったが……。    AUTOCAR

ダニエルさんが心からそう思っていることは間違いない。筆者がお会いした日の気温は氷点下ギリギリで、道路には塩が撒かれていたが、彼はカークラブのミーティングのためにイングランド南部ドーセットからハンプシャーまで、それなりの距離を走ってきた。それもまだ朝の9時半だ。

「大したことじゃないですよ」とダニエルさんは言う。「ついこの前だって、1日でブランドフォード・フォーラム(ドーセットの町)からドンカスター(イングランド中北部)のサーキット走行会へ行き、そこからスネッタートン(東部)まで行って、またブランドフォードに帰ったんです。午前2時に着きましたよ。残念ながら、ヘッドライトはろうそくみたいな明るさですけど」

初代オーナー手作りのマシン

ダニエルさんはこのクルマを、2年前にドーセット州ウェアハムのパーベック・スポーツカーズという店で購入した。2002年登録で、走行距離は2万9000kmだった。その後、1万6000kmほど走った。

「これは127台生産されたうちの127台目なんです。キットカーで、ある男性が自宅で組み立てたものです。彼は製作工程を写真に収め、軽量化にこだわっていました。彼はこのクルマで地域の選手権を制しているので、本当にすごいですよね!」

ダニエル・グディソンさんのケータハム・セブン・スーパーライトR。強化型のローバーKシリーズが積まれている。
ダニエル・グディソンさんのケータハム・セブン・スーパーライトR。強化型のローバーKシリーズが積まれている。    AUTOCAR

搭載されている1.8L直列4気筒エンジンは、内部強化を施したローバーKシリーズの超高性能バージョンだ。

「前オーナーはレブリミットを8400rpmまで上げ、レースの日には243psで走らせていました。私はエンジンを長持ちさせたいので、出力を抑えているんです」

ヘッドライトはろうそくのように暗いかもしれないが、ブレーキに関してはそれなりの性能だという。

「ブレーキは『十分』です。大型ブレーキにアップグレードしてありますが、普通の乗用車と比べるとまだ小さいですね」

このセブンは初代オーナーの手作りだ。窓も屋根もない車体で、雨の日はどう対処しているのだろうか?

「直進時は車体を流れていくので雨の大半は防げます。ただ、コーナーでは、ホイールアーチに前輪が収まっていないので水の直撃を受けます。気持ちのいいものじゃありません」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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