初代パンダの再現ではなく再解釈 新型コンパクトSUV『フィアット・グランデパンダ』はイタリアンデザインの面目躍如 マニュアル導入も検討中!【画像200枚】

公開 : 2026.10.19 11:45

デザインはとにかく遊び心が満載

他にも、パンダにちなんで天然竹繊維を約33%配合した素材をダッシュボードに用いたり、Cピラーにある『FIAT』のロゴを角度を変えて見ると4本の斜め線を描くフィアット・ロゴになっていたり、往年のパンダ4×4をイメージしてボディに『PANDA』の文字をプレスするなど、とにかく遊び心が満載。

これぞイタリアンデザインの面目躍如で、デザインだけでも充分に購入理由となるであろう。個人的にはイメージカラーのリモーネ・イエローもさることながら、アクア・アジュールと呼ばれる海をイメージした薄いブルーの色合いに感心した。

パンダにちなんで天然竹繊維を約33%配合した素材をダッシュボードに採用している。
パンダにちなんで天然竹繊維を約33%配合した素材をダッシュボードに採用している。    山田真人

なお今回の取材でロンゴ氏はデザインセンターで撮影したという、初代パンダをデザインしたジョルジェット・ジウジアーロ氏との2ショットを嬉しそうに見せてくれた。恐らくは御大もポジティブな反応だったのだろう。

マニュアルトランスミッションも導入したい

日本でフィアットといえば、やはり500(チンクエチェント)だ。現在はEVの500e、EVとハイブリッドの600、MPVのドブロ、商用車のデュカトというラインナップであるが、500のイメージが強すぎて、一般的なフィアットの知名度はそれほど高くないと言える。

そのあたりはステランティス・ジャパンも認識していて、イタリアン事業部長の黒川進一氏は、フィアットが提供する価値観をしっかり訴求していきたいと語る。それはヘリテージであり、デザインであり、日常を彩る遊び心だ。

こちらが、アクア・アジュールと呼ばれる薄いブルー。オプションのアクセサリーも装着されている。
こちらが、アクア・アジュールと呼ばれる薄いブルー。オプションのアクセサリーも装着されている。    山田真人

ちなみにC3とプラットフォームを共有するが、「これが乗ると、笑っちゃうくらいフィアットなんです」とその印象を語っている。特に足まわりのセッティングが異なり、フィアットがどういうものか理解した上で作った結果がしっかりと出ているようだ。

まずは日本でグランデパンダを定着させることが大前提として、黒川氏は「マニュアルトランスミッションも導入したいんです」と目を輝かせて語る。これは横で聞いていた代表取締役の成田仁氏も後押しするコメントを寄せており、大いに期待できそう。

将来的には『グリズリー』導入も検討

ちなみに左ハンドルの可能性を聞いたところ特に否定されなかったが、実際は英国向けにある右ハンドルのマニュアルがターゲットだろう。また将来的には、グランデパンダとはきょうだい車にあたる『グリズリー』導入も検討しているそう。

イタリア系とフランス系ブランドが大合流したステランティスはリソースを整理し、効率的に各ブランドでニューモデルを開発。その結果、徹底的にデザインで遊んだグランデパンダのようなクルマが生まれたわけだ。

メディア向けラウンドテーブルにて、ステランティス・ジャパン代表取締役の成田仁氏(右)とイタリアン事業部長の黒川進一氏(左)。
メディア向けラウンドテーブルにて、ステランティス・ジャパン代表取締役の成田仁氏(右)とイタリアン事業部長の黒川進一氏(左)。    山田真人

今回カタログのキャッチコピーに掲げるには『ライフ・イズ・パンダスティック』。まさにグランデパンダの雰囲気は、生活にファンタスティックな何かが起きそうな予感をさせるのであった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。

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