未来を切り拓く温故知新 フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリック x ルノー 5 E-テック(1) 安価な中国製EVへ対峙
公開 : 2026.05.29 18:05
中国の安価なEVへ対峙する、フィアット・グランデ・パンダとルノー 5。温故知新デザインは共通しつつ、特徴は異なります。ホットなフレンチかポップなイタリアンか? UK編集部が2台の魅力へ迫ります。
中国の安価なEVへ対峙する新たな2台
中国メーカーによる、安価なバッテリーEVの攻勢が弱まる気配はない。そんな荒波へ対峙するのが、フィアット・グランデ・パンダ・エレクトリックとルノー5 E-テックという、沢山の魅力が詰まった新たな2台だ。
欧州の伝統ある両ブランドは、未来を切り拓くうえで温故知新が必要だと考えた。そこで重要な役割を果たしたのが、デザイナーのフランソワ・ルボワーヌ氏。彼はルノー在籍時代に5 E-テックを生み出し、その後フィアットへ移籍している。

興味深いことに、レトロフューチャーなデザインの2台は、ターゲット層を共有する。全長が4mを切る、ボディサイズも大きくは違わない。航続距離で肩を並べ、エントリーグレードの価格帯は近似している。それでは、どちらがより魅力的といえるだろうか。
名車の影響を隠さないデザイン
先に発売された5 E-テックは、AUTOCAR英国編集部お気に入りの1台。街なかで見かけるようになり1年近くが経つが、洗練されたフランス流の上品さを漂わせ、今でも視線を集める存在といえる。こちらでは、クルマ好きの話題に登ることも多い。
未来的でありつつ懐古的な、整ったシルエットだけがその理由ではない。駆動用バッテリーの残量を示すボンネットの「5」のロゴや、グループB時代のラリーマシン、5 ターボを彷彿とさせるリアフェンダーのラインなど、気になるディティールに溢れている。

対して、遅れて登場したグランデ・パンダ・エレクトリックも負けてはいない。巨匠ジョルジェット・ジウジアーロ氏が描き出した、初代パンダの影響を隠さない。
シンプルなボディパネルとフラットなガラスの採用で、生産コストを抑えた初代パンダ。最新のグランデ・パンダは、より現代的な手法で低価格化を実現している。その中核をなすのが、ステランティス・グループのスマートカー・プラットフォームだ。
観察するほど驚けるスタイリング
スタイリングは、5 E-テック以上に個性的。ボディサイドにはPANDAと刻印され、リアピラーは見る角度でグラフィックが変わる。充電ケーブルをしまえるスマートなフロントグリルなど、使いやすさへの配慮も抜かりない。観察するほど、驚ける。
LEDヘッドライトはドット状に光り、テールライトはオブジェのよう。ベースグレードのポップへ組まれる、ホワイトのスチールホイールもオシャレだ。

明るく開放的なインテリアも独創的。随所の楕円形は、イタリア・トリノの工場屋上にあったテストコースを模したもの。そのモニターパネルは半透明で、太陽光が差し込むと美しく輝く。各部に踊るPANDAの文字や、鮮やかなカラーリングもうれしい。
ブルーのプラスティック製パネルは、リサイクル・ペットボトル素材を利用したもの。タッチモニターはスマートフォンと滑らかに連携し、システム自体の操作性も良い。主要な機能を、物理スイッチで操作できる点も見逃せない。







































































































































