フィアットが新型モデル『コアラ』導入へ シトロエン2CVとプラットフォーム共有の低価格EV パンダシリーズは「クマ」由来の命名戦略

公開 : 2026.10.21 11:45

フィアットはAセグメントの新型EVを開発中で、その車名は『コアラ」となる可能性があります。復活を遂げたシトロエン2CVのきょうだい車であり、パンダファミリーの一員としてすでに公開する「準備が整った」としています。

欧州の新規制「Eカー」に対応

フィアットは、復活したシトロエン2CVのきょうだい車となる新型EVを公開する「準備が整った」としており、その車名は『コアラ(Koala)』となる可能性がある。

この新型EVは、過去15年間にわたり欧州で販売され、現在は『パンディーナ』としても知られるガソリンエンジン車『パンダ』のフル電動バージョンになると見られている。

フィアットは現在開発中の新型EVを『コアラ』と命名する可能性がある(画像はグランデ・パンダ)。
フィアットは現在開発中の新型EVを『コアラ』と命名する可能性がある(画像はグランデ・パンダ)。

パリ・モーターショーでコンセプトカーとして公開され、2028年に発売予定のシトロエン2CVと、ステランティスが小型EV向けに新たに開発した専用プラットフォームを共有する。このプラットフォームは、全長4.2m未満のEVの販売を奨励するために考案された、欧州連合(EU)で検討中の「Eカー」規制を活用するよう設計されている。

Eカー規制は、国内市場で約40%のシェアを占める日本の軽自動車規格に着想を得ており、価格を引き下げることでEVの普及促進を図るものだ。

2025年7月にステランティスとルノー・グループが提案したEカー規制は、まだ法制化されていないものの、複数のメーカーが欧州の自動車産業を維持する上で重要な鍵になるとしている。

すでに公開する用意はできている

フィアットがこのセグメントに最初に投入するのは、パンダの後継モデルとなるEVだが、小型の低価格車に力を入れる同社はすでに開発を進めている。

パリ・モーターショーで、フィアットの新CEOアルノー・ベローニ氏は「Eカー・プラットフォームをベースにした数台のクルマを開発中です。2CVをベースにした小型車も準備しており、それはきっと皆さんを驚かせる1台になるでしょう」と述べた。

新型『コアラ』のきょうだい車となる予定のシトロエン2CV。
新型『コアラ』のきょうだい車となる予定のシトロエン2CV。    AUTOCAR

デザイン責任者のフランソワ・ルボワン氏はAUTOCARに対し、フィアット初のEカーは「2CVと同じくらい準備ができている」と語ったが、「現時点で開発状況を公開するのは適切ではない」と判断したという。おそらく、本国フランスで開催されたモーターショーでシトロエンの存在感を薄めないための配慮もあるだろう。

ルボワン氏は、『グランデ・パンダ』やSUVの『グリズリー』といったモデルを投入した今、フィアットの優先課題はシティカー(Aセグメント車)のラインナップを活性化させることだと示唆した。

パリ・モーターショーでは、グリズリーと同サイズのピックアップトラック、SUV、ミニバンを融合させたコンセプトカー『ムルティプレイ』を公開した一方で、4人乗りの超小型四輪車『ムルティプリナ』のコンセプトモデルも展示した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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