スバルAWDオールラインナップ雪上試乗会

公開 : 2016.02.13 12:40  更新 : 2017.05.29 18:41

今回、一般公道で試乗したモデルは共に最も台数の多いアクティブ・トルク・スプリット方式のAWDであったが、新雪や、雪が溶け始め氷状になった路面、そしてそれが進んでツルツルに磨き上げられた路面でも、進入スピードさえ守ればなんの問題もなく軽々と走破してしまう。少しばかり強引に新雪に突っ込んでしまった結果、スタックする場面にも遭遇したが、そこからの脱出も容易だ。また、特設コースでは、左側が氷、右側が雪といった異なるμの路面でのブレーキングも体験したが、少しも左右に振られることもなく安全に、そして驚くほど短距離で停止が可能だった。

また、レガシィ・アウトバックとフォレスターに搭載されているX-MODEは、スイッチONで簡単に悪路走破性を向上させるもので、特に、今回のように様々な低μ路が試せる場面では、その効果がはっきりと実感できた。

このX-MODEとは対称的なのが、WRX STIのDCCD方式AWD。トルク配分が、オートマティック、そしてマニュアルで6段階に設定できるため、好みにあった特性を与えることが可能。積極的に走りを愉しむことができるだけでなく、それなりの腕が必要とされるものの、思い通りのコントロールが可能だった。

ほぼ一日中、スバルのAWDを思い残すことなく体験したわけだが、改めてAWDの走破性の高さと、それに掛けるスバルの情熱が伝わった試乗会ではあった。そして、スバルにはAWDの良さをもっとアピールして欲しいとも思った次第。実際、編集部で「インプレッサ以外、スバルの乗用車ってBRZを除けばみんなAWDだって知っていた?」と聞いたところ、「えぇ!」という反応。一般の人ならなおさらスバルのAWD割合の高さ、そしてそのAWD技術への取り組みは伝わっていないかも知れない。もちろん Eye Sight をアピールすることは、将来の自動運転を考えると必要かもしれないが、それよりもスバルの基本はAWDということを押し出すことが必要だと思った。AWDが一番、Eye Sight が二番ぐらいでもいいような気がしたのだが。

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