『ポルシェ・マカン』ガソリンエンジン車、今夏生産終了へ 後継モデルは2028年頃登場 在庫確保で販売は継続見込み

公開 : 2026.05.07 17:05

ポルシェは今夏にガソリンエンジン搭載『マカン』の生産を終了予定であることを発表しました。一部地域での販売継続のため、現在は在庫の積み上げに注力しているとのこと。特に人気のある米国向けに供給される予定です。

米国市場への供給に注力

ポルシェは、ガソリンエンジン搭載の『マカン』の生産を今夏に終了することを明らかにした。それまでに在庫を積み上げる計画で、例えば英国では来年まで販売が続けられる見込みだ

同社の第1四半期決算説明会で、最高財務責任者のヨッヘン・ブレックナー氏は「ガソリンエンジン搭載のマカンは2026年半ばまで生産し、サプライヤーからの部品供給に基づき、可能な限り在庫を確保します」と述べた。

ポルシェ・マカン(内燃機関搭載モデル)
ポルシェ・マカン(内燃機関搭載モデル)

ブレックナー氏によると、在庫は「今後数か月間」は持つという。同氏はさらに、「2027年に入っても一部地域では販売が続く見込み」だと付け加えている。その後はEV版のみが販売されることになるが、ポルシェは2028年の発売に向け、内燃機関搭載マカンの精神的な後継モデルも開発を進めている。

残りの在庫の大部分は、内燃機関車への需要が高い地域に振り向けられる。ポルシェの英国部門はAUTOCARに対し、具体的な割り当て台数については明言を避けながらも、2027年まで英国で購入可能であることを確認した。

ポルシェがターゲットとする主要市場の1つは米国だ。ブレックナー氏は次のように説明している。

「米国では内燃機関搭載のマカンに対する需要が極めて高いため、生産した車両を同地域に供給しています。米国政府がEVに対する税制優遇措置(1台あたり7500ドル=約120万円)を停止した今、その重要性はさらに増しています。そのため、米国市場におけるマカン・エレクトリックには一定のプレッシャーがかかっており、ポルシェは可能な限り多くの内燃機関搭載マカンを米国に配分しているのです」

販売を支える主力モデル

内燃機関搭載のマカンは、依然としてポルシェの最も人気のあるモデルの1つだ。2026年第1四半期には1万130台が販売され、前年同期の9370台を上回った。

参考までに、2026年第1四半期のポルシェのベストセラーは『カイエン』で、1万9183台を記録し、次いで『911』が1万3889台だった。

ポルシェ・マカン・エレクトリック(EVモデル)
ポルシェ・マカン・エレクトリック(EVモデル)

EVモデルの『マカン・エレクトリック』の販売台数は8079台で、前年同期の1万4185台を大幅に下回った。この落ち込みは「おおむね予想されていた」とブレックナー氏は述べている。その理由として、市場投入直後の2025年第1四半期における販売強化と、その後の米国での税制優遇措置の廃止を挙げた。

ブレックナー氏はさらに、イランで続く紛争が主要航路への制限を通じて全モデルの供給に影響を与えており、一部の顧客が「ポルシェのディーラーを訪れてクルマを注文することに、以前より少し消極的になっている」と指摘した。

新型のデビューは2年後

内燃機関搭載のマカンの後継モデル(コードネームM1)は、2028年に登場する予定だ。プラットフォームには、3代目アウディQ5と共通のプレミアム・プラットフォーム・コンバッション(PPC)を採用する。これは、フォルクスワーゲン・グループのMLBプラットフォームを共有する現行マカンと初代Q5の関係と類似している。

フォルクスワーゲン・グループ内の他ブランドからのプラットフォーム導入について、ブレックナー氏は次のように述べた。

アウディからプラットフォームを採用する場合、変更を加えずにそのまま使うことは決してありません。シナジー効果を得るために可能な限り変更は控えますが、ポルシェをポルシェたらしめるために必要なことがあれば、プラットフォームに投資し、変更を加えます」

「これが最も重要な戦略的方針です。ポルシェのエンブレムを掲げるクルマはポルシェであり、兄弟ブランドとは一線を画しています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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