「100万人の命を救った男」 横滑り防止装置の開発者をインタビュー

公開 : 2017.10.14 18:10

1991年3月、未来への扉が開いた

最初の難関は横方向の動きを測定するジャイロセンサーを探すことだった。彼らはおもちゃ屋へ行きリモコンのヘリコプターを購入して、貴重なセンサーを入手するため、すぐに分解したのだ。

そこで、おもちゃレベルよりも早く演算処理が可能なジャイロセンサーが必要であることに気付いた。彼らはスカッドミサイルの弾頭からセンサーを取外し、さらなる耐久テストに使用することにした。

1991年3月、社内にも疑問視する声はあったものの、少数精鋭のチームによる2年間の集中的な開発作業の結果、この新しい技術は生産段階への移行が承認された。

この承認は慎重な運転で知られたひとりの経営幹部によって下された。横滑り防止装置をオフにすると、非熟練ドライバーは最初のコーナーさえスリップ無しでは通過することができなかったことが理由である。

「この技術がコーナーで安全に横滑りを防止することができるのを見た途端、取締役会は承認を出したんです。当時、この技術は驚くべきものでしたから」とヴァーナー・モーンは語る。

最初この技術は1995年にメルセデスの旗艦セダンであるSクラスに搭載された。

が、しかし1997年にスウェーデンの「テクニッケンワールド」誌が実施した急旋回して障害物を避けるというテストにおいて、新型Aクラスを横転させたことで事態は急変した。

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