【チンクエチェント EVに】新型フィアット500発表 サイズ/内装/スペック/航続距離

公開 : 2020.03.05 01:30  更新 : 2020.03.05 04:20

新型フィアット500が正式発表。EVになって鋭い目つきに。航続可能距離は320km。サイズ、内装、スペックをご紹介します。まずはカブリオレが登場。

新型フィアット500 サイズ/航続可能距離

text:Mark Tisshaw(マーク・ティショー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

新しいフィアット500が発表された。EVになって、2021年に登場する。

フィアット500は、イタリアのコンパクトカーのアイコンともいえるクルマだ。フィアットにとって信じられないほどの大成功を収めている。

新型フィアット500
新型フィアット500

新型のスタイリングに大きな違いは感じられないが、ボディの内側は大きく刷新されている。フィアット・クライスラー・オートモービル(FCA)としては初の純EVとなる。

アーキテクチャは新設計で、新しいフィアット500のボディは、全長と全幅で60mm大きくなった。全長が3630mm、全幅が1690mmとなる。全高は40mm高くなり、1530mmだ。

純EVのパワートレインは、118psの電気モーターと42kWhのリチウムイオン・バッテリーの組み合わせ。重要な航続可能距離は、WLTP値で320kmを主張する。

ちなみにコンパクトEVのライバルとなるミニ・エレクトリックの場合、29kWhのバッテリーで航続距離は231km。プジョーe208は339kmとなっている。

新型フィアット500は0-100km/h加速9.0秒と充分だが、0-50km/h加速でみると3.1秒とかなり鋭い。最高速度は149km/hだ。

新型フィアット500 充電時間

「シェルパ」と呼ばれる最もエコ性能を重視したドライビングモードを選ぶと、最高速度は80km/hに制限がかかる。さらに最高出力やアクセルレスポンスなどを抑制。エアコンなどもオフになり、航続距離を可能な限り伸ばしてくれる。

このシェルパという名前は、ヒマラヤ山脈で登頂を目指す際に、登山者を支援するスタッフにちなんで付けられた。航続距離の不安を減らし、無事に充電ポイントへたどり着くことを担保する。

新型フィアット500
新型フィアット500

シェルパの他に、「ノーマル」と「レンジ」と呼ばれるドライビングモードがある。レンジの方は、回生ブレーキの効きを最大化させ、実質的にシングルペダル・ドライブも可能となる。

新しい500は、80kWの急速充電器にも対応。80%までの状態に35分で充電できるほか、50km分の電気を蓄えるのに必要な時間は5分程度。フィアットによれば、多くの人の平均的な自動車での行動範囲を充分にまかなえる距離だという。

フィアット500を購入すると、最も基本的な3kWの家庭用充電器も一緒に付いてくる。7.4kWの大容量充電器にアップグレードも可能だ。

ボディデザインは、現行型の500から細かい部分で進化している。ボディラインはシャープになっているが、オリジナルに通じるヘッドライトやバンパーなど、可愛らしさも健在だ。

側面は、ボディと一体となったドアハンドルが特徴。ヘッドライトとテールライトはともにLEDとなる。

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