【モダンに再定義】マイナーチェンジ遂げたミニの「デザイン」 デザイン部門責任者に聞く

公開 : 2021.07.02 05:45  更新 : 2021.10.13 15:26

マイナーチェンジしたミニの「デザイン」について、ミニ・デザイン部門責任者のオリヴァー・ハイルマー氏に聞きました。

スマホ世代にうれしいマイチェン

text:Tatsuya Otani(大谷達也)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

ミニがマイナーチェンジを受けた。

今回対象となるのは3ドア、5ドア、コンバーチブルの3タイプで、ストップ&ゴー機能を盛り込んだアダプティブ・クルーズ・コントロールやレーン・デパーチャー・ウォーニングなどの安全装備が強化されたほか、新しいスマートフォン・アプリ「MINI App」が使用可能なMINIコネクテッドが全車に標準装備されることになった。

マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏
マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏    ミニ

このうち「MINI App」は、従来のアプリをリニューアルする形で誕生したもので、たとえばスマートフォン上のグーグル・マップやアップル・マップで検索した目的地情報を車両に転送することで、車載のナビゲーションシステムへの目的地登録を簡単におこなえるようにしたのが大きな特徴。

現時点では、目的地情報はメッセージの形で車両に転送されるため、ドライバーはメッセージを開いたうえでナビゲーションに登録するという2ステップを踏むことになるが、これはそう遠くない時期に直接ナビゲーションに登録できるようになるという。

そのほかにも「MINI App」にはサービス入庫の予約をリクエストする機能や、車両の位置や状況を確認したり、車両のロック/ロック解除、換気操作などをリモートでおこなう機能を有している。

スマホ世代には嬉しいアプリといえるだろう。

フェイスリフト 際立つ存在感

もっとも、今回のマイナーチェンジで多くのミニ・ファンが注目しているのはフェイスリフト、つまりデザインの大幅な見直しだろう。

ひと目でわかる違いは、フロントグリルが大型化された一方で、デザインの全体的な印象がよりシンプルになったことにある。

マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏
マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏    ミニ

これはフロントグリル全体を太い枠で囲むと同時に、その下端をチンスポイラー部分にまで拡大。

新たにグリル内部を貫通することになったバンパー部分を、従来のブラックではなくボディ同色としたことも、新しいデザインを強く印象づけるのに役立っている。

さらに、これまでは独立していたフォグライトを廃し、そこに空力デバイスの1種であるエアカーテンを追加したことも新型の特徴の1つだ。

結果として新型ミニは、ひと目でミニとわかるスタイリングを維持しながらも、より現代的で際立った存在感を示すようになった。

こうしたデザイン上の変化は、どのような背景から生まれたものなのか?

ミニ・デザイン部門責任者のオリヴァー・ハイルマー氏にリモートインタビューするミニ・デザイン・ワークショップが先ごろ開催されたので、その模様をここで紹介しよう。

記事に関わった人々

  • 大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。

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