【モダンに再定義】マイナーチェンジ遂げたミニの「デザイン」 デザイン部門責任者に聞く

公開 : 2021.07.02 05:45  更新 : 2021.10.13 15:26

オリジナル・ミニのデザイン 現代流に再定義

筆者は新しいミニを目の当たりにして、「2001年に誕生したモダン・ミニのなかで、デザイン上の進化としては今回がいちばん大きなステップになった」と感じている。

その理由は、安易にオリジナル・ミニに似せることなく、オリジナル・ミニのデザインを現代流に再定義、再解釈したことにあったと推測しているのだが、この考えをハイルマー氏にぶつけたところ、彼からはこんな答えが返ってきた。

マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏
マイナーチェンジしたミニとオリヴァー・ハイルマー氏    ミニ

「その言葉を聞いて、とても嬉しく思います。わたしが1日として欠かさずに考えていることは、レトロに陥ることなく、モダンに再解釈した素晴らしいラインを見つけ出すことです」

「また、デザイン・チームとしては、常に原点に立ち戻ることを意識しています。そのために重要なのが『ミニの父であるアレックス・イシゴニスだったら、どうしただろうか?』という視点です。イシゴニスであれば、極めて現実的で、なにひとつ無駄のないデザインにしたのは間違いありません」

クラシック・ミニをデザイン的に再生産するだけであれば、いつか限界がやってくる。

しかし、ハイルマー氏の考え方であれば、テクノロジーの進化や時代背景の変化にあわせて、ミニのデザインをいかようにも発展させていくことができる。その意味で、新型のデザインは今後のミニに期待を抱かせるものといえるだろう。

記事に関わった人々

  • 大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。

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