オススメはBEV版 DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130へ試乗 小変更でイメージ一新

公開 : 2023.02.02 08:25

2023年に向けた小変更で、内外を一新したDS3。予算に余裕があるならBEV版がオススメだと、英国編集部は評価します。

DS4へ通じるデザイン的アップデート

フランスのDSオートモービルズが、シトロエンから独立した上級ブランドになって約8年が経過した。4台の独自モデルを擁するが、まだ英国では充分な認知度を得られていないようだ。

シトロエンの上級グレードだと誤認されがちな理由の1つが、コンパクトなDS3にある。これは、先代ではシトロエン・ブランドで売られていたモデルなのだ。

DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130 リヴォリ(欧州仕様)
DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130 リヴォリ(欧州仕様)

2018年にDSオートモービルズへ鞍替えした2代目DS3は、プジョー2008の兄弟関係に当たるクロスオーバーへ衣替えした。現在は、アウディQ2フォルクスワーゲンTクロスといったライバルとしのぎを削っている。

また、最近まで2代目はDS3 クロスバックを名乗っていたが、今回のフェイスリフトに伴い、シンプルにDS3へ改められた。従来のようにハッチバック版が存在しないため、差別化は不要だと判断されたのだろう。

このDS3の軸足は、プレミアムということにある。それを強化するため、ひと回り大きいクロスオーバー、DS4へ通じる多くのデザイン的なアップデートが施された。

座り心地の良いシート 後席側は少し狭め

インテリアを眺めてみると、洗練されたステアリングホイールが据えられ、ダッシュボードの中央では10.3インチのインフォテインメント用タッチモニターが存在感を示す。システムは最新版のアイリスで、スマートフォンのような操作が可能だ。

エアコンの温度調整など、車載機能の多くはインフォテインメント用タッチモニターに集約されている。エアコンのオフスイッチには、実際に押せるハードスイッチが残されているが。

DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130 リヴォリ(欧州仕様)
DSオートモービルズ DS3 ピュアテック130 リヴォリ(欧州仕様)

フロントシートは座り心地が良い。試乗車は中級グレードのリヴォリで、標準ではクロス張りになるが、オプションのレザーで仕立てられていた。ナッパ・レザーは上級グレードの専売となり、掛け心地がさらに上質になる。

とはいえ、通常のレザーでも、長時間乗っていてお尻や腰が痛くなることはないだろう。サイドサポートがしっかりしており、カーブでも身体を支えやすい。リアシート側の空間はやや狭く、大人5名での長距離移動は避けたいと考えるかもしれない。

ボディに与えられた変化としては、クロームメッキではなくなったフロントグリルがわかりやすいポイント。フロントバンパーの造形も新しくなり、縦に並ぶデイタイム・ランニングライトが路上での誘目性を高めている。

リア側では、DSオートモービルズとアルファベットでガーニッシュへ記されるようになった。近年の流行りの処理といえる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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