コロナ禍を「サーキット走行会」はどう乗り越えたのか 感染対策がモータースポーツの草の根にも浸透

公開 : 2023.05.08 21:45

自分に合う参加方式、支持を集める

TBCCは“往年の輸入車”と“懐かしい国産車”が参加しているレース形式走行会で、袖ヶ浦フォレストレースウェイを本気で走るサーキットイベントながら、ドライバーの「腕」とクルマの「性能」によるラップタイムにより絶妙なクラス分けが行われている。

安全にバトルを楽しめるように配慮された敷居の低いサーキットイベントなので、毎回数多くの参加者を集めており、“思い思いのスタンスとスピード”でレースを堪能できることもあり、細川さんのような70代のベテランドライバーもたくさん参加している。

難しい新型コロナとの闘いの中でもTBCCを引っ張ってきた田中伸一競技長。
難しい新型コロナとの闘いの中でもTBCCを引っ張ってきた田中伸一競技長。    高桑秀典

第40回TBCCは、第13回ファミリーサーキットデイの中での開催となり、クルマを操ることの楽しさをレース形式走行会の参戦ドライバーのみならず、ギャラリーも含めた参加者全員で再確認した。これまでと同じように戦前車を対象としたヴィンテージ・スポーツクラスやプレTBCC的なスポーツ走行クラスなども用意され、いずれも盛況だった。

レースリザルトは下記のとおり。

入門者向けのクラブマンズ・カップは1962年式レンハムGTの堀口選手が1位、その上位クラスとなるクリスタル・カップは1968年式フォード・アングリアの石川選手が1位、さらにその上位クラスとなるスーパークリスタル・カップは1972年式アルファロメオ・スパイダー・ヴェローチェの紅粉選手が1位、最上位クラスのハイパークリスタル・カップ・クラスは1963年式ロータス・コルチナSr-1 Mk-1の関口選手が1位だった。

次戦となる第41回TBCCは6月11日に開催される予定だ。

第14回ファミリーサーキットデイは来年の3月10日に実施されることになっている。EVが一般化し、クルマの様態が大きく変わっていく時代となったが、TBCCとファミリーサーキットデイは今後も数多くの自動車趣味人から支持されていくだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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