社会人1年目、ポルシェを買う。
2019.02.02
第88話:ポルシェ930で夜に、長距離を。
回転計よりガソリン計
給油した際にも驚いたことがあった。
スタンドの店員さんの給油時間が長い。
店員さんが、疑問の表情を浮かべながら
車体下を覗いたのにはさすがに笑うしかい。
いつまでたっても満タンにならないから、
ガソリンが漏れているかと思ったらしい。
そのとおりと言えば、そのとおりなのだ。
なんと930型911(SC)には70ℓも入る。
言うまでもなく、金額にも驚くばかり。
レシートには1万2118円と記されていた。
これをみてI君は不敵な笑みとともにいった。
「空冷ポルシェ、ガソリン地獄へようこそ」
さらにこう付け加える。
「お前の言葉を借りると
『軽やかに舞う回転計の針』に、
うっとりしてたかもしれないけど、
今日からは燃料計の残量に釘付けやで」
なかなかしびれることを言うではないか。
でも、まさにそのとおりで、給油以降、
燃料計をみる頻度が増したのだった。
ここからはI君と運転を代わった。
987/981型のボクスターこそMTだったが
993型のカレラは空冷×ティプトロニック。
だから彼はとても興味があったのだという。
「こんなにエンジンが軽々と回るのか!」
というのが一貫した感想だった。
どうやら3.0ℓのSCのエンジンのほうが、
軽くエンジンが回るのだそうだ。
MTだから、完全に自分の裁量で
エンジンを回せることにも喜んでいた。
「次に空冷のポルシェを買うことがあれば
おれもぜったいMTにするなぁ。」
ともいっていた。
と、ここまでは、平和な休日ドライブ話。
どうして平和に終わらないんだろう‥‥。
問題が生じたのだった。