コラム&エッセイ

2019.02.02

社会人1年目、ポルシェを買う。

第88話:ポルシェ930で夜に、長距離を。

あれ‥‥? うん、あれ‥‥?

僕とI君の共通の意見だから
間違いないと思うのだけど、
930型911は、ドアパネルのヒンジ
(つまり膝のあたり)から風が入ってくる。

一般道を常識的な速度で走っていると、
もちろん気になることはないのだけれど
高速道路を100km/h前後で走っていると
冷たい風がスースーと入ってくるのである。

いまのクルマより簡素だから?
密閉度が高いこともあってか
車内が冷えたら冷えたで
律儀にその寒さは維持され
(いつも空気が澄んでいるかんじ)
気温が低いと、冷蔵庫のなかみたいになる。

気がついたら僕とI君の口から、
会話するたびに白い蒸気がでていたのだった。
ちなみに930型911はヒーターが抜群に効く。
シートのあいだのロータリースイッチを回し、
そばの赤いレバーが上がってくるのを待つ。

‥‥。

‥‥。

あれ‥‥?

うん、あれ‥‥?

いつまでたっても上がってこないのだ。

「大丈夫! ほら、俺の実家さぁ、
 寒くてもヒーターあまりつけないのよ」
という謎のフォローを
引きつった顔でするI君は
なかなか素敵だったなぁ、と、
いま思えば冷静に振り返られるけれど、
当の僕は、「さっそく故障?」とパニック。

ヒーターの修理って高くつくのかな‥‥。
などと暗い気持ちになりながら、
ぼくは膝にブランケット、コートを着込み
マスクをし(顔があたたかくなる)、
I君は手袋をしてマフラーを巻いて
腕や足をさすって摩擦熱をありがたがりながら
あたたかいラーメン屋さんを探したのだった。

※今回も最後までご覧になってくださり、
 ありがとうございます。

 いきなりキマシタね‥‥。
 書きながらさらにブルーです。
 あした主治医の「シンリュウ」に行きます。

 今後とも、inquiry@autocar-japan.comまで、
 皆さまの声をお聞かせください。
 もちろん、なんでもないメールだって
 お待ちしております。

AUTOCAR JAPAN 編集部 上野太朗

1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測という、いわばエリート・コース(?)を歩む。学生時代はフィアット・バルケッタ→ボルボ940エステート→アルファ・ロメオ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ・ロメオ156(V6)→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かした。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 
 

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