クルマ漬けの毎日から

2023.01.21

小型EVのルノー・ゾエがヨーロッパ市場に登場して、10年が経過しました。直近のクリスマス休暇中にクロプリー編集長が一番たくさん運転したクルマは、ゾエでした。

運転が楽しい! 小型EV「ルノー・ゾエ」【クロプリー編集長コラム】

もくじ

クリスマス休暇中 私のベストカー
小型EV 自動車業界の難問

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

クリスマス休暇中 私のベストカー

クリスマス休暇の間、我が家の駐車場には何台もクルマが並んでいた。

だが、外出する時、私はたいていいつもルノー・ゾエに乗って出かけていた。

ゾエは小型EVの先駆モデルであり、マーケットに登場して10年になるが、最近になってようやく強力なライバルが出現している。

クリスマス休暇中にクロプリー編集長が試乗した小型EVのルノー・ゾエ。

正直なところ、いまAUTOCARがゾエと競合モデルの比較テストを行なったら、ゾエはトップにならないかもしれない。しかし、この運転が楽しい小型EVは特に全体のバランスが良く、また熟成していると感じる。

長期間生産されてきたことと、複数回のアップデートが行なわれてきたことが、その理由であろう。

小型EV 自動車業界の難問

ゾエはいつも、他のEVと同様に使いやすいクルマであり続けてきた。

誕生当初はセカンドカーとみなされていたが、すぐに「普段いつも使われるクルマ」になった。

たとえば、郵便局までちょっと出かけるというような時には、だれでもこの小型車を選ぶだろう。その一方で、家族用に購入した高価で贅沢なSUVが使われるのは、長距離旅行の時だけということも珍しくない。

自動車業界では、よくこんな話を耳にする。

まずまずの航続距離を備えた(ゾエのような)小型EVは、製造という点でも、販売利益という点でも、最も難しいクルマの1つだと。

だが、私たち消費者にとっては、利便性と運転の楽しさという両面で、小型EVは最高のクルマなのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。

関連テーマ

 
 

おすすめ記事

 

人気記事

        ×