実用重視の仕立てが光る『スポーツ』

エントリーグレードとなるラングラー・アンリミテッド・スポーツは、昨年の大幅改良に合わせて復活したモデル。シリーズで唯一800万円を切る799万円という車両価格が目を引くが、その見た目はタフでワイルドなラングラーそのもの。装備を簡略化したような感じは特にしない。

サハラと違って前後のフェンダーやハードトップ部分が無塗装の仕上げになっているが、これはアウトドアフィールドで気兼ねなく使い込みたいオーナーにとって歓迎されるべきポイントに違いない。

インテリアも同様で、スポーツのシート素材はシリーズで唯一、ザックリとした風合いのファブリックになっている。実際にドライブしてみてもホールド性、快適性ともに高いと感じられた。

また、ルビコンやサハラではシートポジションの調整が12Wayの電動タイプだったのに対し、スポーツでは手動になっている。これもシート横にある大き目のダイヤルとレバー、そしてナイロンストラップで直感的に扱えるようになっており、ラングラー本来のワイルドさが強く感じられるものになっていた。

ワイルド仕様といっても、昨年の大幅改良で盛り込まれた12.3インチのインフォテイメントシステム等の装備は上位モデルと同じ。スポーツは価格を抑えることに腐心したエントリーグレードではなく、原初のウィリス・ジープを彷彿とさせるミニマリズムを追求したベーシックグレードなのだ。

ラングラーを選ぶオーナーは愛車に対する要求がはっきりしていると思うので、『スポーツ一択！』という人がいても不思議ではないのである。

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