アウディQ2 ―― 国内最速試乗&徹底解説

公開 : 2017.04.26 14:30

■アウディQ2試乗記

280台の「1st エディション」

今回試乗したモデルは、アウディQ2の本邦導入に合わせてリリースされた280台の限定モデル、アウディQ2 1st エディション。

このクルマはQ2の最上位グレードである1.4 TFSI CODスポーツをベースとして、Sラインのスタイリング等でアップグレードされた魅力的な1台である。

視界が広く、包まれ感の高い室内空間

Q2の外観はこれまでも写真等で目にしていたので、実車では室内の作り込みに興味があった。

試乗車の内装は黒基調で、本革とクロスを使用したSライン仕様のシートが奢られている。運転席に座ると着座位置が思いのほか低く包まれ感が高い。

一方グラス・エリアは視界こそ良好だが高さがあまりないので、室内は昼間でも薄暗く保たれ、その暗闇の中にダッシュ・パネルとセンター・コンソールに沿って繊細な光の帯が浮かび上がる。

これは限定車の装備であるアンビエント・ライティングで、光の色を10種類から選んで雰囲気を変えられる。限定車の装備を除いて考えたとしても、Q2のインテリアはかなり大人びたスタイリッシュな印象である。

Sラインの質感とQ2の優位性

今回撮影に使用した1st エディションは隅々までSラインパッケージをはじめとする特別装備が盛り込まれ質感が高められている。

特に外観は車幅を強調するSライン・バンパーや標準より1インチ・アップとなる18インチ・ホイール等がアウディらしいプレミアムな雰囲気づくりに効いている。

もちろん走りの部分でもスポーツ・サスが組み込まれるなどバランスがとられている。現時点ではカタログ・モデルのQ2にSライン・パッケージのオプションは用意されていないので、Q2に都市型SUVらしい緊張感やスポーティな走りを求めるのであれば、1st エディションが唯一の選択肢となるだろう。

一方ライバルについてだが、アウディはQ2に「型破る」というキャッチコピーを掲げ新たなカテゴリーと謳っているが、実際はメルセデスGLAやミニ・クロスオーバーあたりと真っ向勝負を展開することになる。

実車を見て感じたのは、対ミニという点では、これはもう好みの問題のような気がするのだが、一方最大のライバルであるAクラスのリフト・アップ版というイメージが強いGLAに対し、Q2は同じくMQB-Aプラットフォームを採用するA3と完全に異なるイメージを獲得しており優位に立っていると思う。

また立体駐車場のことも考慮に入れると、全高が1600mm近辺となるQ3やBMW X1より日本市場においてはQ2の方が圧倒的に利便性が高いとも言えるのである。


 

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