ウインタータイヤでは測りきれない

ドライブシャフトとフロントのディファレンシャルが省かれ、50kgの軽量化を果たした分、前輪は駆動力を失っている。これまでのR8を運転したことがあるひとなら、ペースを上げていくと、R8 RWSが明確にキビキビとした、軽いステアリングレスポンスを持っていることに気付くはず。

われわれはこれまで何度もクワトロのR8でパワースライドに持ち込み、そこからの猛烈な直線加速を味わってきたが、天候を選ばず許されるハイペースなドライブは驚異的だった。R8 RWSはさらに、グリップ限界域で楽しむ満足感が加わった印象だ。まっとうだと思う。

今回のテストでは、アウディは広々とした敷地の軍用基地とコーナーコーンを用意して、ハンドリング限界を試せるように準備してくれていた。

しかし、テスト車両はなぜかウィンタータイヤを装着しており、総括するには、もう少し条件を改める必要がありそうだ。それに、テスト場所の路面は紙ヤスリのようにざらついていたから、夏タイヤだったら数分でダメになっていただろう。

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