アウディR8 後継車専用のEVプラットフォーム採用か 水面下で進む電動スーパーカー開発

公開 : 2023.10.02 06:05

・アウディ、R8やTTの後継となるスポーツモデルに専用プラットフォーム採用か。
・MEB、PPEなど既存プラットフォームを活用した新たなアーキテクチャに。
・R8後継EVの開発は順調に進んでいる。

次世代スポーツモデル R8後継EV

アウディは、少量生産のスポーツカーやスーパーカー専用のEVプラットフォームを開発中だ。R8の後継となるようなハイパフォーマンスモデルが登場する見込みである。

アウディはまず、ポルシェと共同開発した新しいPPEプラットフォームを採用したモデルを、来年初頭のQ6 eトロンを皮切りに複数発表する構えだ。その後、フォルクスワーゲン・グループの長年の懸案であるSSPプラットフォームを導入し、2027年に量産を開始する。

アウディR8の後継EVの開発はすでに進んでいるという。(編集部作成予想CG)
アウディR8の後継EVの開発はすでに進んでいるという。(編集部作成予想CG)    AUTOCAR

また、技術責任者のオリバー・ホフマン氏は9月初頭にミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2023で、フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームを将来のエントリーレベルのEVに採用することも明らかにした。

しかし、記者にこれらのプラットフォームがTTやR8(いずれも2023年に生産終了予定)のようなスポーツ性の高いEVに適しているかどうかの詳細を尋ねられると、ホフマン氏は新しいプラットフォーム開発をほのめかす発言をした。アウディは、MEBとPPE、SSPの要素を使用したスポーツカー向けプラットフォームに投資するようだ。

「スポーツカーなど象徴的なクルマについてですが、(SSP)プラットフォーム、つまり “ツールキット” からシステムやモジュールを使用したり、クルマを作ったりする余地があります」

ホフマン氏はプラットフォームについてこれ以上の言及を避け、現行スポーツカーの後継車の計画について詳しくは語らなかったが、何らかの開発作業が進行中であることは認めた。

「わたし達は、この大きな製品ラインナップの立ち上げに焦点を当てています」

「今後2年間で、20近い新製品を投入する予定で、その50%以上はバッテリーEVです。これが明確な焦点ですが、正直なところ、わたし達はさまざまなコンセプトやプロジェクトに取り組んでいます」

アウディの内部関係者(匿名)は以前AUTOCARに対し、R8の後継EVの開発が順調に進んでおり、2ドア、レーシーな特性、そしてラインナップの中で最も強力なパフォーマンスを持つことになると語っている。同社はまた、フラッグシップモデルという位置づけと高い価格設定のため、一部手作業の製造を強く望んでいるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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