試乗記

2019.02.01

回顧録 マクラーレンF1 GTR vs MP4-12C エンジニアリングの傑作

マクラーレンF1 GTR/MP4-12C

編集部より

ル・マンを制覇した最強のF1 GTRには付いて行くだけでも難しいでしょう。その16年後に発売されたMP4-12Cではこの伝説の名車と勝負できるのでしょうか。サーキットでの試乗で確かめて見ると、その完成度の高さが伺えました。

もくじ

圧倒的な視覚的衝撃
電子制御の違い
常軌を逸した動力性能
予測不能な挙動
16年分の技術的な差
MP4-12Cを試す
驚異的なアジリティ
完璧な電子制御
GT3バージョンにも期待

圧倒的な視覚的衝撃

(AUTOCAR JAPAN誌101号の再録)

マクラーレンMP4-12Cは、写真より実物のほうがはるかに美しく見えることはいうまでもない。特に今回の銀色に輝く試乗車を目の前にすると、その実車の美しさは実に素晴らしいのだが、しかしマクラーレンF1 GTRを前にしてしまうと視覚的な衝撃力という意味ではやはりまったく勝負にならない。

しばらく、GTRの眩しいほどのオレンジ色のボディカラーと、このクルマが実際には純然たるレーシングカーで、ル・マンで勝つことを目的とした実際にはシンプルなクルマであるという事実は忘れることにしたい。それというのも、今回はその事実は現実的にはほとんど問題にされないからである。

今問題なのは、F1 GTRは今まで常に史上で最も美しいルックスのクルマであったことであり、そして今後もそうあり続けるであろうという事なのだ。

というわけで、MP4-12Cはそれ自体は実にハンサムなマシーンなのは間違いないが、GTRを隣にするとその衝撃力は残念ながら一気に薄れてしまう。それは例えていうなら、お昼のテレビドラマでヒロインを演じているちょっとした女優が、赤絨毯の上で、アンジェリーナ・ジョリーの隣に立っているようなものなのだ。

 
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