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海外試乗

2019.04.09

アルピナ・マジック、SUVでも成立? ディーゼル「XD3」国内試乗

アルピナXD3

文・吉田拓生 撮影・神村 聖 

ディーゼルでもアルピナなのか?

3ℓストレート6ビ・ターボ・ディーゼルの特筆すべき点は4000から4600rpmで発揮する333psの最高出力ではなく、1750rpmから2500rpm過ぎまで続く71.4kg-mのトルクの方である。

ガソリンならば5ℓ級相当のビッグトルクによって、車重が3割減ほどに感じられる。アルピナがこのミドルクラスSUVにディーゼルモデルしか用意しなかった狙いも「車重相殺」にあるのだろう。

最近のアルピナの得意技である低圧と高圧という2基のターボチャージャーの直列配置による過給も極めて滑らかなので、刺激的な加速感よりもクルマ全体のレベルの底上げに効いている。

となれば、このアルピナ・ディーゼルが1速ずつ高回転まで引っ張って楽しむほどの官能性を秘めていなかったとしても誰も文句は言えないだろう。

ZFの8速ATはBMWの常套だが、一方4駆のセッティングは積極的にフロントにも駆動トルクをもたらす性格で、高速安定性は極めて高い。

このクルマは週末にワインディングを楽しむより、都市部の本社と地方の工場を毎日のように往復しなければならないひとのための上質な超特急なのである。

その真価はBMW比にあらず

アルピナに関して「ノーマルのBMW比でいくら高い」というような記述を見かけることがあるが、それはアルピナの世界観にまで踏み込めていないひとの考えである。

飛び切り速くて、リニアなハンドリングを実現し、さらに上質なインテリアと厳かな乗り心地を備えた欲張りなクルマにそれなりのプライスタグが付くのは当然だ。

今回はXD3をそれほど長くドライブできたわけではないが、これまでの歴代「リムジン」に通じるテイストをしっかりと表現できていたことは確認できた。

ひとつだけ気になったのは22インチのオプション・タイヤ&ホイールで、これはタイトな山道で大きくステアリングを切った時などに少しだけハンドリングがゴワつく原因になっていた。

普段使いとしてXD3を選ぶなら、標準の20インチこそアルピナが推す最適解なのではないだろうか?

 
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