【5.2L V12か2.0L 直4か】ジャガーXJ-Sとロータス・エリート 1970年代のGT 前編

2020.06.06

フェラーリの走行性能にリムジンの快適性

ウィリアム・ライオンズ時代からの変化のタイミングで登場したXJ-S。ライバルより優れている面も多いが、良い評価は得られなかった。むしろ、あるアメリカの自動車メディアからは、「今の交通条件では、見事なほどに過剰性能」 とレポートされている。

アメリカでは、ドイツ製の優れたV型8気筒や直列6気筒エンジンへ人気が集まっていた。排気量5.2Lの、ルーカス製フュエルインジェクションを備えたV型12気筒を必要とする人はいなかった。

ジャガーXJ-S(HE型以前/1975年−1980年)
ジャガーXJ-S(HE型以前/1975年−1980年)

フェラーリやランボルギーニ級の走行性能に、リムジンのような静寂性と洗練性を備えた、ワイド&ローなグランドツアラー。ジャガーが生み出したのは、そんなクルマだった。

スペック上は、イタリア製のV12を見劣りさせる内容ではあった。メルセデス・ベンツやBMWを超える快適性も備えていた。450SLCと比べれば、スピードや洗練性は勝り、燃費は同程度だのだから。

そんなXJ-Sの英国製ライバルとなったのが、ロータス・エリート。アストン マーティンやジェンセンなど、一部の少量生産モデルを除いて。

1974年の春に登場した時の価格は、6700ポンド。75型のロータス・エリートは、世界で最も高価な4気筒エンジン・モデルだった。コーリン・チャップマンが長年考えていた、高級車でもあった。

ジャガーXJ-Sと並べると、馬力は131ps、シリンダー数は8本、排気量は3.0L少ない。だが、価格はXJ-Sに迫る。

 
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