ジャガーXJ 後継EVついに登場へ 関係者が語る衝撃のデザイン、全長5m超でエンブレム廃止?

公開 : 2023.08.30 19:25

ジャガーが誇る高級セダン「XJ」の実質的な後継車が開発中との情報が入りました。関係者の語る性能、サイズ、デザインは驚くべき内容でした。

最高出力450ps以上 次世代旗艦セダン

ジャガーは、大型セダンのXJの間接的な後継車として、EVセダンの発売準備を進めていることが取材で明らかになった。

これまで、XJの後継車開発は中止となったことから、2025年以降にはクロスオーバーを中心とする新しいEVラインナップが投入されると考えられていた。具体的には、1車種の4シーター・グランドツアラーと2車種の高級クロスオーバーと予想されていた。

今回入手した情報では、従来と大きく異なるデザインになるようだ。(画像は取材を基に作成した予想レンダリングCG)
今回入手した情報では、従来と大きく異なるデザインになるようだ。(画像は取材を基に作成した予想レンダリングCG)    AUTOCAR

しかし今回、新型車に詳しい情報筋がAUTOCARに語ったところによると、確かに大型フラッグシップSUVも発売予定ではあるものの、1車種はXJを踏襲した堂々たるリムジンであり、大型かつラグジュアリーなEVになるとのことだ。

いずれのEVモデルも、新世代のジャガーモデル専用に開発されているロングホイールベースのEV用プラットフォーム「JEA」をベースとする。

JLR(ジャガー・ランドローバー)のエイドリアン・マーデルCEOは最近、AUTOCARの取材に応じ、ジャガーブランドには独自のアーキテクチャーが必要だと語った。「そうでないと、ジャガーブランドに期待されるような力強さや高揚感を感じられないでしょう。このホイールベースとアーキテクチャーは、設計意図を実現するものです」

上記3車種の予想価格帯は10万ポンド(約1850万円)から12万5000ポンド(約2300万円)で、四輪駆動、リアアクスル・ステアリング、わずか13分で10~80%の充電が可能な超高速充電を実装する見通し。

情報によれば、最高出力は450ps以上、0-100km/h加速は3.0秒から3.8秒、最高速度は250km/h、航続距離は少なくとも600km以上で最長760kmになるという。

「猫」のエンブレムは廃止?

JLRの元CEO、ティエリー・ボロレ氏による事業再生計画「Reimagine」が導入される以前、ジャガーはレンジローバーのMLAプラットフォームをベースにしたXJ EVを開発しており、当初は2022年までに発売する予定だった。しかし、ジャガーの新戦略と相容れないと判断され、2021年に開発は中止された。

XJ EVについてはこれまでほとんど情報公開されておらず、サイズや性能目標などは不明のまま計画がお蔵入りとなった。しかし、その間接的な後継車とされる新型セダンについてある程度具体的な数値が示され、またその内容も強力なものであることから、バッテリー技術、モーター技術、充電ハードウェアの大幅な進歩がうかがえる。

ベントレー・ベンテイガに匹敵する大型SUVも計画中(画像は取材を基に作成した予想レンダリングCG)
ベントレーベンテイガに匹敵する大型SUVも計画中(画像は取材を基に作成した予想レンダリングCG)    AUTOCAR

AUTOCARの情報筋によると、新型セダンを含む3車種のEVは、ジャガーがこれまでに発売したすべてのモデルとは無関係であり、世に出回っている完成予想図やイメージCGとは似ても似つかぬものだという。

そして、今回入手した情報の中でおそらく最も驚くべきことは、第二次世界大戦の終結以来、ジャガーのほとんどのモデルを飾ってきた動物のエンブレムが、新型車にはもう付いていないということだろう。その代わりに、ブランド名である「JAGUAR」が新しいフォントでフロントとリアに綴られるようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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