ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄

公開 : 2024.04.27 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

騒音や振動はみごとに封じている。フロントウインドウは立ち気味だが、風切り音もさほど大きくはない。ただし、ロードノイズはそこそこ出る。

48km/hでの車内騒音は、X1 sドライブ23やキャシュカイのマイルドハイブリッドより静かで、ミニがプレミアムブランドとしての色合いを強めていることを感じさせる。

快適性よりもハンドリングを重視したセッティングはミニらしいが、あまりそこに特化しないくらいに留めておいてもよかったかもしれない。
快適性よりもハンドリングを重視したセッティングはミニらしいが、あまりそこに特化しないくらいに留めておいてもよかったかもしれない。    MAX EDLESTON

対して、やや過敏で、活発な乗り心地はそれほどプレミアム感がない。スタビライザーに由来すると言えるかもしれない縦方向の硬さは、平坦でない路面ではヘッドトスを生みがち。また、バンプステアが出ることもあるのは、先に述べたとおりだ。

厳密に客観的な評価軸で、ミニというブランドの性格を考慮に入れないとしたら、この手の実用車は乗員の快適性を考え、もっと落ち着きある乗り心地であるべきだと結論づけるだろう。しかし、カントリーマンはこれまでどおりにしさえすれば、オーナーが望むクルマになったのではないかと、われわれは考えている。

テスト車のフロントシートはジョン・クーパー・ワークス仕様のスポーツシートで、身体にフィットしてサポート性が高く、概ね快適だった。ただし、背もたれ中央の下部にあるあまり見ないような隆起がちょっと気になる、というテスターもいた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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