新型ホンダCR-Vのデザイナーに訊く、エクステリアとインテリアのせめぎ合い!【大事なのは人も荷物もきちんと積めること】
公開 : 2025.12.11 11:45
クーペSUVではCR-Vになれない
CR-Vのアイデンティティである縦型テールランプは踏襲したい。だが、開口部は狭くなる。かといって、広げすぎるとミニバン的になってしまう。ここでも、カッコ良さ(エクステリア)と使い勝手(インテリア)のせめぎ合いがあった。
テールゲートの角度も、ミリ単位で検討。荷物を少しでも多く積むためにはテールゲートを立てたいが、それではライトバン的でスタイリッシュでなくなる。そこで、テールランプの角度をテールゲートよりもわずかに寝かせて、実際よりもテールゲートが傾斜しているように見せている。

開発が始まった頃の話に戻るが、初期段階では様々なエクステリアデザインが出された。その中には、最近流行している『クーペSUV』的なデザインもあった。だが「これはCR-Vじゃない」、「人も荷物もきちんと積めることがCR-Vらしさ」と却下されたそうだ。
また、SUVというと最近では筋肉質、あるいは力強いといったイメージを強調するかのように、プレスラインや大げさなフェンダーアーチなどを装着するモデルが増えている。だが新型CR-Vでは、ホンダらしくシンプルな造形の中に力強さや洗練、上質、大人らしさを凝縮して表現した。SUVに対するイメージとしては二分されるところだが、永く付き合うには、こちらのほうが合っているように思う。
日本では、ホンダSUV4兄弟の長男としてカムバックしたCR-V。その『せめぎ合い』から生まれたこだわりのデザインは、ぜひ実車で確かめてもらいたい。



















































































