当たり前じゃない軽妙な走り ライレー・ケストレル・スプライト 1 1/2リッター(2) 好ましい適度なヤレ感 現代の交通にも交われる
公開 : 2026.09.19 17:50
キビキビ加速し2026年の交通にも問題なく交われる
発進すると、フライホイールの唸りや、遊星ギアが組まれた4速MTのギアノイズが耳に届く。マフラーからは、弾けるようなビートが奏でられる。
シートはサイドが立ち上がったセミバケットで、着座位置はかなり低いが視界は広い。ダッシュボードの中央にメーターが所狭しと並び、チョーク用ノブもある。両脇には、小物用のボックスが開いている。

速度計は、時速100マイル(約161km/h)まで。スプライト仕様として、タコメーターも装備する。シフトセレクターで1速を選び、左側の変速用ペダルを1度踏み込み、アクセルペダルを傾ければ発進できる。
クラッチは遠心式で、600rpm以上まで回すと自然につながる。その後の変速は、レバーで次のギアを選んでおけば、好きなタイミングで変速用ペダルを踏むだけ。充分キビキビ加速でき、2026年の交通にも問題なく合わせられる。
当たり前の体験とはいえない軽妙な走り
ステアリングホイールは重すぎず、往年のライレーが主張した通り正確。ロックトゥロックは2回転とクイックで、狙ったラインを滑らかに辿れる。重心が低く、エンジンの位置はフロントアクスルより後方で、身のこなしは軽快だ。
リーフスプリングが不整を巧妙に均し、乗り心地は安定。同時期のフォード・モデルYのように、凹凸でふらつかない。全幅が狭く、舗装の剥がれた穴を避けるように走れる。

エンジンは滑らかに回転し、60km/hまで加速したら、トップギアでの巡航は安楽。予めギアを選ぶことに慣れは必要だが、ギアの回転数を調整するシンクロメッシュが普及するまでは、シフトレバーを臆せず倒せる、画期的な仕組みだったことは事実だ。
ラインオフから90年も過ぎているが、高度な技術力で、今でもウェスト・ミッドランズを軽妙に走り回れる。純な英国車を運転する醍醐味を、しっかり堪能できる。敬意を抱いて当然なほど、当たり前の体験とはいえないだろう。
協力:フェニックス・グリーン・ガレージ社
ライレー・ケストレル・スプライト 1 1/2リッター(1935~1938年/英国仕様)のスペック
英国価格:398ポンド(新車時)/3万ポンド(約645万円)以下(現在)
生産数:約1100台
全長:4420mm
全幅:1473-1549mm
全高:1499mm
最高速度:136km/h
0-97km/h加速:29.0秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1270kg
パワートレイン:直列4気筒1496cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:65ps/5000rpm
最大トルク:12.4kg-m(予想)
ギアボックス:4速プリセレクター式マニュアル/後輪駆動































































































































































































