ローバー・ミニ・クーパーとミニ・クーパー(2) 置き換えられる存在のないクラシック ミレニアムのコレクション完成には両方必要
公開 : 2026.10.10 17:50
2000年に生産を終えたローバー・ミニと、2001年に生産が始まったミニ・クーパー。クラシック・シリーズ頂点のクーパー・スポーツと、新世代R50型の初期型を、UK編集部が振り返ります。
もくじ
ーノーズの向きを素早く変えるステアリング
ー時代を超えた進化を意識したスタイリング
ー42年の時間差が表れる体験の違い
ー雑味のない素直な操縦性
ーこれを置き換えられる存在は他にない
ーローバー・ミニ・クーパー・スポーツとBMWミニ・クーパー 2台のスペック
ノーズの向きを素早く変えるステアリング
ローバー・ミニ・クーパー・スポーツの走りで最も特徴的なのが、ステアリング。リムを8時と4時の位置で軽く握り、手のひらを動かせば、ノーズの向きは素早く変わる。ヘアピンでは力を込める必要はあるが、ショートレシオで90度も回せば事足りる。
小柄なボディも強み。全幅は1440mmだから、狭い車線の中でラインを選べる。サイドウォールの厚い13インチ・タイヤのおかげで、乗り心地の妥協も最小限といえる。

6.0J幅のホイールを巻く175幅のトレッド面が、粘り付くように路面を掴む。追走するミニ・クーパーを運転した同僚は、食らいつくのが簡単ではなかったと話していた。
とはいえ、21世紀初頭の基準でいえば、新世代となるR50型もスポーティなハッチバックだった。開発に携わった技術者や、BMWの幹部は、大きさや安全性、快適性などは現代水準にする必要はあっても、エネルギッシュな個性の維持には拘ったという。
時代を超えた進化を意識したスタイリング
ローバー・グループを買収したBMWは、R50型の開発で複数の条件を提示している。Zアクスル独立懸架式サスペンションを、リアへ採用することなど。量産方法やパッケージング、動的特性などは、ローバーの技術者の手腕に託されていたが。
エンジンは当初、Kシリーズ・ユニットが検討されていた。だが、クライスラーとの合弁企業、トライテック・モーターズ社製の1.6L 4気筒ユニットの採用をBMWが要望。通常のミニ・ワンでは91ps、ミニ・クーパーでは115psが与えられた。

スタイリングの開発は、1995年に着手。チームを率いたのは、当時BMWに属していたデザイナー、フランク・スティーブンソン氏で、ミニの特徴の再解釈へ注力されている。彼はポルシェ911のような、時代を超えた進化の体現を意識したと語っている。
インテリアは、ローバーで手腕を発揮していたウィン・トーマス氏。オリジナルから着想を得た、ダッシュボード中央の大きなスピードメーターが、最大のポイントだろう。
42年の時間差が表れる体験の違い
2000年9月に新世代が発売されるまでに、BMWはローバー・グループをフェニックス・ベンチャーへ売却。ミニ・ブランドに関する経営の主導権は、BMWが握ることとなった。それが、現在へ至る成功の土台にあるといっていい。
量産の開始は2001年4月。ミニ・マニアはその最初期、Yで始まるナンバープレートで登録されたR50型を特別視する。ラインオフしたのは、約700台に留まるという。

オリジナルのミニの発売から、R50型の発売までに、42年の時間差がある。容姿や運転体験の違いには、この年月が表れている。ローバー時代に改良が重ねられ、そのギャップは大幅に埋められているとはいえ。
2台を並べると、直立気味のフロントガラスと丸いヘッドライトは共通要素ながら、小柄なR50型は明らかに大きい。レッドの差し色が効果的な、レトロなインテリアは今でも魅力的。巨大なスピードメーターや丸いミラーは、カッコ優先でも好ましい。















































































































