2000年に生産を終えた『クラシック』と、2001年に生産が始まった『ニュー』 ローバー・ミニ・クーパーとミニ・クーパー(1) ギャップは1年だけ

公開 : 2026.10.10 17:45

2000年に生産を終えたローバー・ミニと、2001年に生産が始まったミニ・クーパー。クラシック・シリーズ頂点のクーパー・スポーツと、新世代R50型の初期型を、UK編集部が振り返ります。

1年のギャップしかないローバー・ミニとミニ・クーパー

こんなに速かったっけ? ソーラー・レッドのローバー・ミニ・クーパー・スポーツと、チリ・レッドのミニ・クーパーは、30度超えの気温以上に熱い。

片方は、オリジナルの最終章を飾った象徴的な1台。他方は新世紀に再興を果たした、新世代の初期型。この2台は、各系譜の最後と最初を飾った。スタイリングやインテリアを見比べると、隔世の感があるものの、実はこの間には1年のギャップしかない。

手前からローバー・ミニ・クーパー・スポーツと、R50型ミニ・クーパー
手前からローバー・ミニ・クーパー・スポーツと、R50型ミニ・クーパー    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

グレートブリテン島中部、ロングブリッジ工場でミニの生産が終了したのは2000年。ブランドを買収したBMWのもと、オックスフォード工場でR50型の生産が始まるまでに要した期間は、驚くほど短かった。

オリジナル・ミニの大改良版、MkVIIが1996年10月に発表された時点で、世代交代の計画は進み始めていた。ラリー・モンテカルロの場を借り、30年前の優勝を記念したコンセプトカー、ACV30がお披露目された1997年までには着実に。

次世代までの中継ぎだったミニのMkVII

そのAVC30は、ミニの姿を現代的に再解釈した、2シーターのコンパクトカー。同年3月には、ミニ・スピリチュアルとミニ・スピリチュアル・トゥーという、先進的なコンセプトカーも発表される。見た目の印象は、軽自動車のようだったけれど。

かくして、ミニのMkVIIは次世代までの中継役といえた。スポーツカーのMGFから流用された、ステアリングホイールとエアバッグを獲得。全長3055mmという短いボディはそのまま、ラジエターはフロントに再配置され、電動ファンも組まれた。

ローバー・ミニ・クーパー・スポーツ(2000年/英国仕様)
ローバー・ミニ・クーパー・スポーツ(2000年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ドアにはインパクトバーを内蔵し、ハイマウント・ストップランプや間欠ワイパーなどで安全性も高められた。鮮やかな塗装色にボンネット・ストライプ、ルーフのステッカー、カンバストップ、アルミホイールなど、カスタム・オプションも多彩だった。

シートは、クロスに加えてレザーも選択可能。クーパーには専用素材が設定され、カーペットも複数の色から選択できた。サイドウインドウは、手動式だが。

クラシック・シリーズの頂点がクーパー・スポーツ

1275ccでOHVのAシリーズ4気筒エンジンは、燃料噴射がマルチポイントへアップデート。点火系は信頼性が高められ、ローバーの上位モデル譲りとなる制御システムを実装し、クーパーの最高出力は63ps/5500rpmへ上昇している。

さらにジョン・クーパー・ガレージからは、91psへの強化と専用5速MTがセットの、Sワークス・パッケージが登場。最大トルクの9.6kg-mは、通常のクーパーより900rpm低い領域で発生した。

ローバー・ミニ・クーパー・スポーツ(2000年/英国仕様)
ローバー・ミニ・クーパー・スポーツ(2000年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ミニ MkVIIの生産終了が迫った頃、クラシック・シリーズが登場。その頂点に据えられたのが、今回ご紹介するクーパー・スポーツで、コンビレザーのシートとアルミ削り出しの内装トリムで、差別化されていた。

オリジナルの終止符を打ったのは、記念仕様のクーパー・スポーツ500。シリアル番号を示す、プレートが備わった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    アントニー・イングラム

    Antony Ingram

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ローバー・ミニ・クーパーとミニ・クーパーの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法