アストン マーティン、少なくとも2033年までEV発売せず V8とV12エンジンに注力 不確かな需要と法規制に適応

公開 : 2026.10.07 17:05

経営上の課題はおおむねクリア

「将来のBEVについて言えば、たとえ2033年に(最初のモデルを)発売するとしても、今後3年間はさまざまな技術やその変化、市場動向、法規制などを注視し、検討し、評価していくことができます。そして、その時点で初めて投資を本格的に始めることになるでしょう。したがって、現時点での投資額はごくわずかで、研究・調査のためのものであり、100万ポンド(約2億円)にも満たない額です」

ホールマーク氏は、アストン マーティンの立て直しに当初予測した18か月よりも時間がかかっていることを認め、同社に入社してからは「特にコスト面において、思っていた以上に深刻な運営上の問題がありました」と説明した。

アストン マーティン・ヴァンテージS
アストン マーティン・ヴァンテージS

しかし、そうした問題への対処はおおむね完了しており、「アストンは今や普通の企業のように感じられます」と語った。

ホールマーク氏は、ゲイドン工場(スポーツカーを生産)とセント・アサン工場(SUVを生産)の間で、依然として生産と稼働率の不均衡が存在することを認めたが、今後数年間で新世代モデルを導入する際にその問題は解消されるという。

大規模なラインナップ刷新計画

2035年までの期間、アストン マーティンは内燃機関車に注力するとホールマーク氏は述べ、「大型エンジンと小型エンジン(V12とV8)の両方を存続させ、規制に準拠し続けるためのロードマップを策定しています」と付け加えた。

「ハイブリッド化は行われる」としたものの、「おそらくプラグインハイブリッドにはならないでしょう。必ずしも必要ではないからです。200kgの重量増は避けたい」と述べた。

アストン マーティン・ヴァレン
アストン マーティン・ヴァレン    アストン マーティン

製品ラインナップについては「2030年から2035年の間にすべてが刷新される」とし、「車両の特性、性能、品質は一段と向上するでしょう」と自信を示した。

また、ホールマーク氏は、スーパーカー『ヴァルハラ』の開発を継続すると述べ、「ルーフの異なる派生モデルが登場するかもしれない」とほのめかした。「このプラットフォームに投資しているため、これを使ってエキサイティングな少量生産の特別モデルをいくつか展開したいと考えています」と語っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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