米国で不評だったV8ディーゼル 物議を醸したエンジン 30選(中編) 「速すぎる」と言われたスポーツセダンも
公開 : 2026.10.09 11:45
GMアイアン・デューク
ポンティアック部門によって開発された2.5L直列4気筒の「アイアン・デューク」は、キャデラックを除くすべてのGMブランドに加え、ジープCJ(写真は1980年式ラングラー・レネゲード)を含む多くのAMC車にも搭載された。
面白みに欠けるという理由で後ろ指をさされることもあるが、エンジンには必ずしも面白さが求められるわけではない。しかし、第3世代のシボレー・カマロに搭載されたことについては、不満を覚えるのも無理はない。100psにも満たない出力では、明らかに不釣り合いである。

ヒルマン・インプ
最大のライバルとされたミニとは異なり、インプとその派生モデルには非常に斬新なエンジンが搭載されている。コベントリー・クライマックスが設計したこのオールアルミ製ユニットは、公道用モデルで875ccまたは998ccの排気量が用意され、オーバーヘッドカムシャフトを採用している。これらはいずれも、ミニに搭載されたBMC Aシリーズには見られない特徴だ。
小排気量ながら、チューニングによっては途方もない出力を引き出すことも可能で、モータースポーツで大成功を収めた。残念ながら、熱に対して非常に弱いという欠点もあり、その結果、信頼性が極めて低いという評判が定着してしまった。しかし、最適な温度範囲内に保たれていれば非常に長持ちするため、この評判は不当なものと言えるだろう。

リンカーン・ゼファーV12
現在では、メーカーが中価格帯のモデル専用にV12エンジンを開発するなど、ほとんど信じがたいことだが、リンカーンは1936年に実行している。ゼファー向けに設計されたこのユニットは、フォードのフラットヘッドV8をベースにしていたため、当初予想されたよりも低コストで生産することができた。
設計上の問題点の1つは、排気ガスがシリンダーブロックを通る構造になっているというもので、そこで熱が冷却水系に伝わり、信頼性の低下につながった。「信号待ちで煙が立ち上っていれば、ゼファーがちょうど通り過ぎた証拠だ」といった揶揄も生まれた。リンカーンは生産期間中に改良を加えたものの、信頼性の低さという評判は根強く残った。生産は1948年に終了した。

NSU Ro 80
多くの点で革新的だったRo 80は、ツインローターエンジンを搭載していた。本来なら当時最も称賛されるべき欧州車の1つとなるはずだったが、エンジンの信頼性の低さから、1967年の発売後数年間で評判を落としてしまった。
NSUは、Ro 80の販売開始前に問題を解決すべきだったが、実際には販売中にようやく対応した。10年間生産を続けたものの、メーカーの評判は著しく損なわれ、NSUは1977年に消滅。現在はフォルクスワーゲン・グループの深部で休眠状態にある。




























