米国の廃車置き場で見つけた欧州車 62選(1) ルノーやオースチン、大西洋を渡ったクルマの余生【ジャンクヤード探訪記】

公開 : 2026.05.24 11:20

米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、全米各地でこれまでに見つけた欧州車をピックアップして紹介します。大西洋を渡ったクルマは今、どう過ごしているのか。

アメ車に囲まれた欧州の輸入車たち

筆者は長年にわたり、米国国内で見つけた興味深いジャンクヤード(廃車置き場)を巡り歩いてきた。

当然ながら、そこで見つかる車両のほとんどは米国製で、多くはデトロイトのビッグスリーによるものだ。しかし、時折、大西洋の反対側の欧州から持ち込まれた逸品に出会うこともある。今回はその傑作をいくつかピックアップして紹介したい。

全米各地のジャンクヤードで見つけた興味深い欧州車を62台紹介する。
全米各地のジャンクヤードで見つけた興味深い欧州車を62台紹介する。

(翻訳者注釈:各車両はレストア用、あるいは部品取り用として保管・販売されているものです。部品の状態や販売状況については取材時点の情報となります。)

オースチン・アメリカ

1968年から1972年の間に、英国製のオースチン・アメリカが6万台近く米国で売れた。このコンパクトカーは2ドアのオースチン1300のバッジエンジニアリング車で、フォルクスワーゲンビートルと直接競合していた。フロントバンパーのオーバーライダーがゴムパッドではなく、フロントおよびリアフェンダーのサイドマーカーライトがないことから、この個体が1960年代後半に生産されたものであることがわかる。この1台は、ジョージア州ホワイトにあるオールド・カー・シティ(Old Car City)というジャンクヤードで見つけた。

オースチン・アメリカ
オースチン・アメリカ

フォルクスワーゲンT1バス

フォルクスワーゲンファンの皆さん、ご注目。この希少な分割式フロントガラス仕様のT1バスは、フェンダーから生えた2本の木によって、文字通り地面から持ち上げられている。これはオールド・カー・シティで見かけた数ある “自動車彫刻” の1つで、幹にマスタングのホイールキャップが埋め込まれた木などもあった。この1台はジョージア州ホワイトのオールド・カー・シティで見つけた。

フォルクスワーゲンT1バス
フォルクスワーゲンT1バス

ナッシュ・メトロポリタン(1959年)

これもまた、比較的現存数の多いクルマだ。1953年から1961年の間に、米国では約8万3000台のナッシュ・メトロポリタンが販売された。この「ベイビー・ナッシュ」は英国製で、現地ではオースチン・メトロポリタンとして知られている。米国のジャンクヤードでは頻繁にこのクルマに出くわし、しばしば驚かされる。どれも今や相当な古さだ。

この1台はおそらく1959年製だろう。同年、初めて開閉式トランクが採用された。内装は風雨でひどく傷んでいるが、ボディは依然として良好な状態だ。サウスダコタ州ハートフォードのオークリーフ・オールド・カーズ(Oakleaf Old Cars)で見つけた。

ナッシュ・メトロポリタン(1959年)
ナッシュ・メトロポリタン(1959年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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