アメリカ車の象徴 ゼネラルモーターズが生産した全V8エンジン(前編) 100年以上続く栄光と苦難の歴史を振り返る
公開 : 2026.03.08 11:05
クルマ好きの心を揺さぶるV型8気筒の鼓動。本特集では米国を代表する自動車会社の1つ、ゼネラルモーターズがこれまで生産してきたすべてのV8エンジンを紹介しつつ、その栄光と苦難の歴史を振り返ります。
もくじ
ーGM製V8エンジンの歴史
ーキャデラック Lヘッド(1914年)
ーコール・ノースウェイ(1915年)
ーオールズモビル・ライトエイト(1916年)
ーオークランド・フラットヘッド(1916年)
ーシボレー・シリーズD(1917年)
ーオールズモビル・ライトエイト・モデル47(1921年)
ーバイキング(1929年)
ーオークランド(1930年)
ーキャデラック・モノブロック(1936年)
ーキャデラック OHV(1949年)
ーオールズモビル・ロケット Mk1(1949年)
ービュイック・ネイルヘッド Mk1(1953年)
GM製V8エンジンの歴史
どんなクルマがお好きであろうと、V8エンジンのサウンドには胸が高鳴るのではないだろうか。
電動化が進む中、現在も新型が開発されているとはいえ、今後こうしたエンジンは数を減らしていくだろう。しかし、最後のV8が生産終了しても、過去の傑作を振り返ることはできる。

ゼネラルモーターズ(GM)のV8エンジンの歴史は長く、100年以上にわたる。時折ムラもあるが、優れたパワーユニットを数多く生産してきた。今回は時系列順にその歴史を見ていこう。
キャデラック Lヘッド(1914年)
1914年当時、V8エンジンは珍しかったものの、まったく存在しなかったわけではない。しかし、この年のキャデラックのエンジンは量産化された最初のV8とされている。公式名称は『タイプ51』だが、一般には単に「キャデラックV8」として知られた。数度の改良と排気量拡大を経て、登場から20年後もなお使用されていた。
幸いなことに、キャデラックは直前に電気式スターターを開発していた。重いV8エンジンを手動クランクで始動させるのは、所有者にとって悪夢だっただろう。

写真:キャデラック・タイプ53 ピックアップ
コール・ノースウェイ(1915年)
1909年、ノースウェイ・モーター・アンド・マニュファクチャリング社は、ゼネラルモーターズに買収された数多の企業の中でも、特に早い時期に買収された1社だ。その後、同社はGM傘下ブランド向けにエンジンを生産するメーカーとなった。
それだけではない。キャデラックV8登場からわずか1年後、ノースウェイ社はインディアナポリス拠点のコール社に対し、キャデラックのライバルとなる高級モデル向けに同種のエンジンの供給を開始した。GM傘下企業が競合他社にエンジンを供給する事例は稀ではあるが、まったくなかったわけではない。

写真:コール・エアロエイト
オールズモビル・ライトエイト(1916年)
ノースウェイ社はオールズモビル初のV8エンジンも開発した。4.0LのこのエンジンはキャデラックV8と設計が類似しており、最高出力40psを発生する。オールズモビル・ライトエイトの初代および2代目(モデル名44から46)に搭載された。
写真:オールズモビル・ライトエイト・モデル45 ツーリング

オークランド・フラットヘッド(1916年)
さらに別のノースウェイ製V8エンジンが、複雑な経緯を経て、ポンティアックの前身とも言えるオークランド社に採用された。対象車種はモデル50。当然ながら、このエンジンはキャデラック、コール、オールズモビルが採用したノースウェイ製ユニットと幾分似通っていたが、6.0Lと大排気量化されていた。





























