ピックアップトラックとSUVを融合 フィアット『ムルティプレイ・コンセプト』公開 奇抜な『ムルティプラ』後継に?

公開 : 2026.10.14 11:45

フィアットがパリ・モーターショーで新型のコンセプトカー『ムルティプレイ』を公開しました。1990年代後半の個性的なミニバン『ムルティプラ』を現代的に解釈したもので、トラックからSUVに変形することができます。

多用なニーズに対応する多目的車

フィアットは、10月12日に開幕したパリ・モーターショーで新型のコンセプトカー『ムルティプレイ(Multiplay)』を発表した。1998年に登場した個性的なミニバン『ムルティプラ』を、ピックアップトラックとSUVを融合させたモデルとして再解釈した。

ムルティプレイ・コンセプトは、箱型のSUVが主流の現代において、多様な顧客層のニーズに応えながら多目的車の新たな形態を提案するものだ。ムルティプレイという名称は、レジャー用車両としてだけでなく、1台しかクルマを持たない家庭での日常的な用途にも対応できるというコンセプトを反映している。

パリ・モーターショーで公開されたフィアット・ムルティプレイ・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたフィアット・ムルティプレイ・コンセプト    AUTOCAR

エクステリアデザインは、賛否両論を呼んだ6人乗りミニバンのムルティプラから大まかに着想を得ているが、丸みを帯びたバブル型のキャビンにはその影響が明らかだ。

一方、ライトについては、フィアットの歴史あるリンゴット工場で夜間に見える明かりからインスピレーションを得ている。無塗装のフェンダー、シル、バンパー、そして分厚いオールテレーンタイヤは、このモデルのオフロード性能を物語っている。

ピックアップトラックに変形可能

ムルティプレイ・コンセプトは、ミニバンからピックアップトラックへと変形することができる。Cピラーの後方部分がスライドしてメインのルーフパネルに格納されると、最後部のサイドウィンドウが下がり、同時に3列目シートが前方にスライドして2列目シートと合体する。その後、パーセルシェルフが展開し、荷室が開放されるため、大型荷物の積み下ろしが容易になる。

リアスポイラーも格納式で、自転車ラックなどのアクセサリーや不安定な荷物を固定するためのアタッチメントを取り付けることができる。

パリ・モーターショーで公開されたフィアット・ムルティプレイ・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたフィアット・ムルティプレイ・コンセプト    AUTOCAR

1998年式のムルティプラやその先代モデルである『600ムルティプラ』と同様、室内には6人分の乗車スペースがあるが、パリ・モーターショーで展示されたコンセプトカーは4人乗りとなっている。

インテリアでは、将来のフィアット車に採用される可能性のある新しいインストゥルメントパネルが特徴だ。フロントガラスのすぐ下にフルワイドの大型スクリーンが設置され、従来のような下部に配置されていたインフォテインメント用タッチスクリーンは廃止となった。

フィアットは、ムルティプレイを量産化する計画があるかどうかについてはまだ明らかにしていないが、乗用車ベースのピックアップトラックは同社のグローバル戦略において重要な位置を占めている。『ストラーダ』は2025年に5年連続でブラジルにおけるベストセラー車となった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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